日本史サイエンス 蒙古襲来、秀吉の大返し、戦艦大和の謎に迫る 播田安弘(著) 講談社 (2020/9/17)

蒙古は上陸に失敗していた!

秀吉には奇想天外な戦略があった!

大和には活躍できない理由があった!

日本史の3大ミステリーに、映画『アルキメデスの大戦』で戦艦の図面をすべて描いた船舶設計のプロが挑む。

リアルな歴史が、「数字」から浮かび上がる!

【謎の一】蒙古軍はなぜ一夜で撤退したのか?
最初の蒙古襲来「文永の役」で日本の武士団は敗北を重ね、博多は陥落寸前となったが、なぜか突然、蒙古軍が船に引き返したのはなぜか?

【謎の二】秀吉はなぜ中国大返しに成功したのか?
本能寺の変のとき備中高松城にいた羽柴秀吉が、変を知るや猛スピードで2万の大軍を率いて京都に戻り明智光秀を破った「中国大返し」はなぜ実現できたのか?

【謎の三】戦艦大和は「無用の長物」だったのか?
国家予算の3%を費やし建造された世界最強戦艦は、なぜ活躍できなかったのか。
そこには「造船の神様」が犯していた致命的な設計ミスが影を落としていた――。

小さな「数字」を徹底して読みとり、積み重ねていくと、大きな「真実」のかたちが見えてくる!

いまだ解けない謎を「科学」で読みなおしたら。

文永の役で日本を危機に陥れた蒙古軍は、なぜ進撃を続けず、一夜にして兵を引いたのか?

明智光秀を討つために羽柴秀吉が中国地方から高速で戻った「大返し」は、なぜ実現できたのか?

莫大な国家予算を投入して建造された戦艦大和は、なぜほとんど出撃しないまま沈没したのか?

エンジニアが「数字」を駆使して謎に迫る!

「説得力ある一級の科学書ですね。いわゆる歴史家とか専門家と言われる人たちの解説や学説に、土建屋さんの発想がないことは憂慮すべき。医者が専門家しすぎているので、総合医を作ろうという動きがありますが、同じことが歴史にも言えますね。日本学術会議も、俯瞰的な人を任命したらいいのにね。多分 専門的すぎるんでしょうね。」

「私は、日本史が好きで今は、戦国時代にはまっています。その中でも本能寺の変の謎に大変興味があります。本能寺の変後に秀吉が異変を知り驚異的な速さで戦っていた中国地方より京都山崎まで返した歴史的ターニングポイント「中国大返し」を現代のサイエンスで解明していく展開は、まさに目からうろこでした。これまでいろいろな本も読みましたがこのような本は初めてでした。改めて秀吉の能力の素晴らしさを知りその後の天下取りも納得できました。」

「取り上げられているトピックは3つ。文永の役における蒙古軍の謎の撤退、秀吉の大返し、戦艦大和。
筆者は問いかける。
日本軍は蒙古軍に蹴散らされたというけれど、上陸作戦を敢行しなければならない蒙古軍は、本当に有利に戦いを進められるような状況にあったのか。2万人の兵を岡山から京都まで8日間で転進させる等ということが物理的に可能だったのか。戦艦大和は無用の長物だったというが、使い方を誤っただけではないのか。
筆者の意見に賛否はあろうと思いますが、実証的にものを考えていくことの大切さを教えてくれる一冊だと思います。」


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