オムニバス 誉田哲也 (著) 光文社 (2021/2/23)

警視庁刑事部捜査一課殺人班捜査第十一係姫川班の刑事たち、総登場! 捜査は続く。

人の悪意はなくらない。

激務の中、事件に挑む玲子の集中力と行動が、被疑者を特定し、読む者の感動を呼ぶ。

刑事たちの個性豊かな横顔も楽しい、超人気シリーズ最第10弾!

「確かにね、7作のうち3作を読んだことがあれば読みごたえはないわなぁ。残りの4作も分けてはいるけど実際は3作みたいなもんだし、そうなると半分が既読になるわけだから読みごたえもくそもないわな。で、新作の3作うち1作は次回作への布石的な感じで、それこそさくさく読んでしまった。ま、ここのとこ短編が出てたからまとめて一冊にするんだろうと思ってたからそんなに落胆はしなかったけども、姫川班、次は新たな登場人物もキャストされることですし、是非とも長編でお願いしたいもんです。上下巻どころか上中下巻でも待っておりますよ」

「短編7本から成る作品集。ウェブ配信の作品が3本もあるところが時代を感じさせますな。1作品当たり50頁弱なので、当然扱われる事件も小粒。根っから悪人ではないけど、思慮深くもない一般庶民がふとした弾みで起こした犯罪を姫川お得意の飛躍した筋読みでチャチャッと解決するさまを姫川班メンバーの視点で描いている。キャラ立ちしたシリーズを持つと、こんな軽い作品でも商売になるんだなというのが率直な感想だ。なので、姫川シリーズのファンには楽しめると思う。でも格別このキャラに思い入れのないニュートラルな読者には多分物足りないだろう。このシリーズ、長編ものは猟奇的な犯罪手口がちょくちょく出てきて、一つの味になってるわけだが、本作の方はいかにも薄味。人間の弱さ、悲しさ、卑しさを暴く、かの松本清張の暗~いムードの短編なんかに比べると、吹けば飛ぶような代物にしか見えない。新姫川班のメンバーもあまりパッとしないので、どうせなら菊田と菊田の奥さん視点のドロドロ心理劇でも見せたらどうかと思う。」

「待ってました!姫川シリーズということで、
早速読んでみましたが、他の方が書いてるように
私も2作品はすでに読んでいる発表済みの作品も含まれておりましたね~。
まぁそれでも、姫川さんを取り巻く方から見た姫川像も十分感じられたと思える作品でした。
姫川さんの周囲の登場人物の人間臭さもこのシリーズの魅力のひとつではないかと思ってます。
次の続編を、首をなが~くして楽しみに待ってます!」


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