愚か者同盟 ジョン・ケネディ・トゥール (著), 木原善彦 (翻訳) 国書刊行会 (2022/7/28) 4,180円

1960年代。さまざまな人種と階層の人間が行き交う混沌の街、ニューオーリンズ。

無職、肥満、哲学狂、傍若無人な怠け者にして、口達者なひねくれ者の30歳崖っぷち問題児イグネイシャスは、子煩悩な母アイリーンとふたりで郊外の小さな家で暮らしながら、どこに発表するというあてもない論文を、子供向けレポート用紙に書き散らしていた。

しかしある時、ふたりで街に出かけた帰り、母が自動車で他人の家に突っ込んで多額の借金をこさえ、その返済のため、イグネイシャスはしぶしぶ就活を始める。

イグネイシャスは、潰れかけのアパレル工場、次いで零細ホットドッグ移動販売業者で職を得るが、職場では仕事を放り出し、事務所をリボンで飾り付けつつ黒人たちの労働デモを扇動したり、ホットドッグをつまみ食いした挙句に声を掛けてきた怪しい男に屋台を押し付けて映画に出かけたりするなど、好き勝手やり放題。

やがて今度は職場から放り出され、警察にも追われるようになったイグネイシャスは、一癖も二癖もある奇人変人たちを巻き込んだり巻き込まれたりしながら逃亡劇を繰り広げ、ニューオーリンズの街に大騒動を巻き起こす――!!!

デヴィッド・ボウイも愛読した、全世界200万部超のロングセラー&1981年度ピュリツァー賞受賞作、J・スウィフト、W・ギャディス、J・ヘラー、D・F・ウォレスの系譜に連なる、アメリカカルト文学史上の伝説的傑作にして、奇人変人たちが暴走する、爆笑《労働ブラックコメディ》が、ついに邦訳!!!

「ピューリツァー賞受賞作、デヴィッド・ボウイの人生を変えた100冊のうちの一冊、2019年BBCの選んだ重要小説100選に入ってる、なんて売り文句を気にしなければ普通に楽しめる小説だ。」

「映像にしたらつまらなそうなんだけど、文章で読むと!楽しみすぎて、ちょっとずつ読みました。ほんとにくだらなくて、笑える。なぜ最初に出版してもらえなかったのか謎です。よく行く小さい書店さんが激推ししていてそこで買いました。高めの本をリアル書店で購入するとめちゃくちゃ喜ばれます。今どきこんな喜ばれる買い物はそうそうないです。」

「主人公のイグネイシャスは、黒人の運命(フォルトゥナ)主義者。彼は天才か? 愚か者か? その両方か? 」


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