パパイヤ・ママイヤ 乗代雄介 (著) 小学館 (2022/5/11) 1,760円

わたしたちの、奇跡のような一夏の物語

17歳の夏、SNSで知り合ったパパイヤとママイヤは木更津の小櫃川河口の干潟で待ち合わせをして、初めて会った。

アル中の父親が大嫌いなバレーボール部のパパイヤと、芸術家の母親に振り回されて育った、写真が好きなママイヤ。

二人は流木が折り重なる”木の墓場”で週に一回会うようになり、心を通わせる。

そして、奇跡のような出会いは、二人の夏を特別なものに変えていく――

「なりたい自分だって気がするんだよね、あんたといる時だけ」

少女たちの儚くも輝かしい一夏を瑞々しい筆致で描く、新時代のガールミーツガール小説。

芥川賞候補作となった『最高の任務』『旅する練習』『皆のあらばしり』などで、いま最も注目を集める実力派の新作です。

「乗代さん、いや乗代先生の作品をデビュー作から読んできた者にとって、この作品は、ある意味とても驚異でした。
えー、どうしたんですか先生!笑。読み終えた僕は、なんか、ミドルティーンに戻ったみたいな気持ちになりました。
ちょっと発売が早かったかも。梅雨明けに聖地巡礼したあと、レモンサワー缶を片手に読むのがうってつけだったかも。‥でも、気持ちティーンのままだとALC飲めないか。
発売前にタイトルを聞いたとき、乗代先生は何か吹っ切れたのかなと勝手解釈していましたが、冒頭のセンテンスを読み始めたとたん、何故かタイトルの意味が電撃的に分かり(そして合ってました)、それなら深刻な方向に行くのかと、ヒロインたちの心の交流が深まるのに、同調しつつも少し緊張感を持って読み進めていましたが、ラスト近くは、少し涙目になりながらも、冒頭のような感じになりました。描写も抑え込み気味でしたが、これでも人工的かなあ?
なお、ヒロインの一人の境遇は、大作家MHさんの某小説に登場する少女の境遇を思い出します。ヒロインには、霊感のようなものはないけど。
アンチ乗代派の批判内容は、目に見えています笑。また、特に賞も取らなくて大丈夫です笑。
きいれえな装丁です。部屋で読むなら、季節柄、飾りつけたミモザを目の前に読んでみてください。」


(↑クリックするとAmazonのサイトへジャンプします)

 

おすすめの記事