太平洋戦争中に起きた非道な捕虜殺害事件。
戦後、BC級戦犯裁判で浮かび上がった、驚愕の真実。
法の正義はどこにあるのか――。
一人の若き弁護士が、“勝者なき裁判”に挑む。圧巻の歴史小説!
昭和19年3月、大日本帝国海軍の重巡洋艦「久慈」は、インド洋でイギリス商船「ダートマス号」を撃沈。
救助した捕虜を殺害した。
敗戦後、「久慈」艦長であった乾と、「久慈」が所属していた第16戦隊の司令官・五十嵐は、戦犯として起訴される。
戦犯弁護人として香港にやってきた若手弁護士の鮫島は、裁判資料を読み込むうちに、この事件の――大日本帝国海軍の――抱える闇に気づいていく。
ご恵贈いただきました!
伊東潤先生『真実の航跡』(集英社文庫、2021.12.17)です。解説を書かせていただきました。何卒、よろしくお願いいたします。 pic.twitter.com/eHTR5Ek3Qd— 関口高史 軍事研究家 (@parsifa18401874) December 11, 2021
【著者略歴】
伊東 潤(いとう・じゅん)
1960年、神奈川県横浜市生まれ。早稲田大学卒業。2011年『黒南風の海――加藤清正「文禄・慶長の役」異聞』(PHP研究所)で「第1回本屋が選ぶ時代小説大賞」を、『国を蹴った男』(講談社)で「第34回吉川英治文学新人賞」を、『義烈千秋 天狗党西へ』(新潮社)で「第2回歴史時代作家クラブ賞(作品賞)」を、『巨鯨の海』(光文社)で「第4回山田風太郎賞」と「第1回高校生直木賞」を、『峠越え』(講談社)で「第20回中山義秀文学賞」を受賞。
【リツイート希望】本日(12/17)発売、『#真実の航跡』!
戦争直後、香港のBC級裁判法廷に立つ一人の青年がいた。彼は被告の弁護を形式的に務めさせられるため、日本から連れてこられた青年弁護士だった。だが彼には「法の正義」という武器があった。戦犯裁判の現実を伝える本格リーガル・サスペンス! pic.twitter.com/82mPGHuB5N— 伊東潤@人間発電所 (@jun_ito_info) December 16, 2021
「軍隊では上司の命令は絶対というなかでの捕虜殺害事件をビハール号事件に題材にBC級戦犯の裁判について日本の若い弁護士を通じて描いた作品ですが、一気に読ませたもらい考えさせられました。単に軍事小説としてではなく、裁判のあり方や法律家のあり方についても世に問う小説です。
伊藤潤さんの作品は例外なくおもしろく読まさせていただいていますが資料収集は大変だったとおもいます。」「「戦争ものは苦手」「BC級戦犯裁判って?」という方にお薦めである。かつて日本人が犯した厳しい事実が描かれている。しかし、つらく悲惨なだけではない。
本作はスリリングな法廷サスペンスの手法で物語が進む。その中で壮絶な人間ドラマが展開されていくのである。
何より、主人公の若き弁護士の勝者なき戦犯裁判を通した魂の成長譚として一級品である。ラストに主人公が辿り着く境地と、台詞を是非その目で確かめてほしい。様々な感情が溢れてくるはずだ。
本作は戦争について考えるきっかけを与えてくれる。戦争について考える機会の多い夏休みの読書に最適の一冊。」「伊東潤は関東の戦国武者しかよう描けないんやから無理して畑違いの所に行ったらあかん。
いわんこっちゃない、、駄作になってもた。」
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