この秋のオススメ映画『スペンサー』の本編映像が公開

ダイアナが英王室の知られざるしきたりに渋々従う『スペンサー ダイアナの決意』本編映像

女優クリステン・スチュワートがダイアナ元妃を演じる映画『スペンサー ダイアナの決意』より、ダイアナがイギリス王室で100年以上続く伝統的なクリスマスのしきたりに渋々従う場面を収めた本編映像が解禁されました。

サンドリンガム・ハウスで過ごす3日間が舞台

本作は、ダイアナが1991年のクリスマス休暇に、イギリス王室のメンバーとともにノーフォークにあるサンドリンガム・ハウスで過ごす3日間を描く物語。

チャールズ皇太子との関係は冷え切り、王室の中でも浮いた存在となっていたダイアナが、離婚を決意するまでの心の動きを綴っています。

タイトルの「スペンサー」はダイアナの旧姓。

プリンセスの肩書に隠れてしまった自己を呼び覚ますとき、彼女は再びこの名を名乗ることになるのです。

ダイアナを演じるのは、『トワイライト』シリーズ、『チャーリーズ・エンジェル』のクリステン・スチュワート。

キャリア史上最高の演技と称えられた渾身の演技で、アカデミー賞主演女優賞に初のノミネートを果たしました。

監督は、『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』のパブロ・ラライン監督。

伝統のしきたり

夫の不倫、マスコミからの異常な執着、王室の古いしきたりに縛られ、自由を失ったダイアナの苦しみが寓話として描かれる本作。

この度、ダイアナがイギリス王室で100年以上続く伝統的なクリスマスのしきたりに渋々従う場面を収めた本編映像が解禁されました。

クリスマスを過ごすために、ロイヤルファミリー全員が集まったサンドリンガムハウスに遅れて到着したダイアナ。

するとロビーには新しい小姓・グレゴリーの姿が。

「体重を計る」という王室のクリスマス伝統のしきたりをほかのファミリーと同様に遂行しようとするグレゴリーですが、ダイアナは「体重は量らないわ。どうせ重さの半分は宝飾品よ」などとジョークを絡めながら見逃してほしいと頼みます。

それでもグレゴリーは

「先ほど女王陛下もここで体重を量りました。皆様にも量るようにと」
「伝統は守らねばなりません」

と圧力をかけます。

グレゴリーの逆らい難い態度に、ダイアナは「分かった。もめ事は避けたい」と嫌々ながら体重計に乗るのです。

この“体重を量る”というクリスマスの伝統は、驚くべきことに本当に存在します。

1900年代初頭にエドワード7世が「クリスマスのゲストがどれだけ楽しんだかを体重増加で測りたい」と提案しスタートしたと言われており、実に100年以上も続いている歴史あるしきたりなのです。

当時ダイアナは何年もの間摂食障害に苦しんでいたそうで、同シーンではそんなダイアナを想像してこの伝統を拒否する姿が描かれています。

その一方、ゴージャスなインテリアや、アンティーク式の体重計など、細かいディテールにまでこだわったサンドリンガムハウス内の美術が目を楽しませてくれる場面でもあるのです。

ダイアナ役を絶賛

このシーンで存在感を放つグレゴリーを演じるのは、『英国王のスピーチ』や『ハリー・ポッター』シリーズのピーター・ペティグリュー役などで知られ、さらに英国王室から大英帝国勲章4等勲爵士(OBE)を受勲された名優ティモシー・スポール。

王室からも認められた彼は、グレゴリー役のオファーを受けた当時を振り返り「映画のテーマ、脚本の質、セリフ、そしてグレゴリーのキャラクターにとても興味をそそられたよ」と明かします。

そして

「グレゴリーは一見すると、とても厳格で大胆不敵、人と接するときも感じのいいタイプではない。だから怖いように感じるけれど、彼は決してダイアナの敵ではなく、王室に代表する群衆の精神を表す存在として描かれているんだ」

とキャラクターを分析しています。

共演したクリステン・スチュワートについては

「現場でクリステンがドアから入ってくるのを見たとき、明らかに彼女はダイアナでした。第一印象もそうだったし、演技も見事だった。素晴らしい演技というのは、所作やアクセントももちろん大事だけど、演技自体が“どこからきているのか”ということが重要になってくる。彼女は動きも言葉もすべてが自然に出てくるほどにダイアナを心から理解していた。本当に素晴らしかったよ」

と絶賛しています。

映画『スペンサー ダイアナの決意』は、10月14日より全国公開。

ネットの声

「ダイアナさんももし王室に入らなかったら今も生きていたかもと思うと、可哀想です。」

「この類の作品は遺族全員が他界した後に制作すべきでは?制作側の倫理観は全くないのであろう。」

「王室の決まり事を嫌った金髪の英国人と黒人の米国人がいて、なぜ片方しか受け入れられないのか不思議」

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