タクシードライバーへ転職ってどう?現役ドライバーの現実は…

タクシードライバーへの転職、アリ?ナシ?

現役ドライバー曰く「稼げるし、月の半分以上はプライベート」というまさかの事実

会社員は、かつて終身雇用と昇給が約束されていたが、もはや遠い過去の話になってしまいました。

現在は、早期退職制度を導入する企業が増えてきたのです。

「会社を早く退職して、自分の生き方を尊重したい」と考える社員への支援なんていうのは建前で、会社の新陳代謝を図る、程のいい肩たたきです。

人生の再起を図れる職業

長年勤めた会社を突然辞めることになった会社員はどうするのか?

今までのスキルを生かして華麗に転職先を見つける人もいれば、退職金を元手に起業する人もいるでしょう。

しかし、誰もが順風満帆ではありません。

中高年が未経験職種に就けば、当然収入は落ち、新たに覚えなければならないものがたくさんあるのです。

同業種に転職できても、子どもくらいの年齢の上司に気を遣って神経をすり減らし、精神的に参ってしまうかもしれません。

そのようななか、再起を図れる職業がある。それはタクシードライバーです。

年収を見て敬遠されがちな職業

タクシードライバーに転職して、これまでの生活を維持できるでしょうか。

まだ子どもの学費や住宅ローン返済も抱えるとなると、やはり気になるのは収入面です。

令和2年度賃金構造基本統計調査によると、タクシードライバーの平均年収は「299万円」となっています。

日本の平均年収は436万円ということからも、タクシードライバーは他業種に比べてかなり低いのです。

これだと転職など到底できないと思う人も多いでしょう。

しかしこれにはカラクリがあります。

同じく令和2年度賃金構造基本統計調査によると、タクシードライバーの平均年齢は59.5歳となっています。

全職種の平均年齢が46.7歳であることを踏まえると、他業種と比べてはるかに高いのです。

タクシードライバーの平均年収が低いのは、この平均年齢の高さが関係しています。

タクシードライバーのなかには年金受給者も多く、稼ぎたくても稼げず

「売り上げをセーブ」

する人たちが存在するのです。

そうした人たちや、子どもが既に独立した人たちが多くいることが、平均年収を下げている要因でもあるのです。

したがって、稼ぐ人と稼がない人の差は激しい。

ノルマもなく縛りもない自由な働き方こその弊害かもしれません。

やればやるだけ稼げるし、やらなければ稼げない。

その数字は平均年収の陰に隠れて見えないだけです。

稼ぎは自分次第でどうにでもなるのです。

趣味ありきの生き方へ

タクシーの勤務体系は基本、隔日勤務です。

隔日勤務とは、日勤と夜勤を一気にまとめて働く勤務形態で、翌日は丸々休みになります。

よって出勤は月に11~13日で、その他は休みです。

月の半分以上はプライベートの時間が取れ、週休4日のいわば夢のような勤務体系です。

つまり、普通のサラリーマンより、自分の時間が十分に持てるのです。

決められた時間に出社して、与えられたノルマをこなす毎日から解放され、スローライフが満喫できます。

仕事中心から趣味中心の生活に置き換えることもできるでしょう。

「何のために生きているんだろう」

など、らちのあかないことに悩むこともありません。

自分の時間と家族の時間を両立できるのです。

充電期間としての「タクシードライバー」

自分の時間をつくるということは、なにも趣味ばかりではありません。

自分を見つめ直したり、次のステージに向けての準備に充てたることもできます。

特に車に興味があるわけでもなく、運転も特別好きなわけでもなく、タクシードライバーを選んだという人もいることでしょう。

ほとんどのタクシー会社は副業を解禁していませんが、二足のわらじを履いているドライバーは少なくありません。

自分の夢をかなえたいが、目の前の生活はおろそかにできない――そのため、時間を自由に使えるタクシー業界に飛び込んだ人は多いのです。

彼らは起業の準備をしたり、目指す業界の資格勉強に時間を充てたりしています。

月の半分以上が休みの職業など、そうそうありません。

そこがタクシーの最大の魅力といっても過言ではないのです。

タクシードライバーは自分の充電期間であり、再生工場でもあるのです。

自由な時間を取り入れるために

タクシードライバーを「職業の墓場」などとからかう人もいますが、職場には夢に向かってギラギラした目をしている人が多いのも事実。

「やり始めるのに遅すぎるということはない」

平均年齢が高い職場だからこそ、そのことを強く感じる。最近も、会社を起業したといって業界から卒業した人もいました。

「タクシーしかない」と思うか、「タクシーもある」と思うかで業務や生き方への取り組み方が変わってくるのです。

「取りあえずやってみるか」で飛び込んでみるのもいいかもしれません。

タクシー業界には入社祝い金など、他業種では考えられない待遇もあります。

これからは、働きながら自由な時間を手に入れる時代かもしれません。

ネットの声

「24時間勤務体系の、特にタクシー乗務員や警備員等は、思ったほど楽では無く、且つ収入も低い上に転職も厳しいと思います。
若い頃に両方の職業を体験しましたが、休憩があるとはいえ勤務明けの疲労は半端なく、転職時の面接で何故その職業を選んだかくどいほど聞かれた記憶があります(当時は一般の仕事のできない方がする仕事との偏見もありました)。
運良く転職し現在は起業できましたが、もう2度とやりたくない職業です。
ただ、本気で稼ぎたいと思って仕事に取り組んで勤務する方の収入は月間70万とかザラにいましたので、その部分については記事の通りかなと思います。まさにプロの乗務員です。
警備員も無くてはならない職業ですが、就業された方なら分かると思いますが、収入面と人間関係には期待できないかな。」

「典型的な生存者バイアスですね。
この仕事を続けている人は、稼ぐ能力があるし、やりがいを感じているし、良い仕事だと思っている。しかし、その裏では相当数の退職者も出ています。大手だと毎月のように誰か辞めているのが現実です。理由は様々ですが、労働時間に見合った稼ぎを上げられない、隔勤は連休が取りづらい、思っていたより自由な時間が少ない、そして客対応が嫌になった…etc.
どんな仕事にも向き、不向きはありますが、タクシードライバーの場合には特にそれが顕著に出ると思います。つぶしがきかないですし、向いている人の方が少ないです。経験者の私でもまず他人には薦めません。」

「私も現役ドライバーです。
月の半分以上が休み、は、ちょっと語弊がありますね。朝出勤し、帰宅は翌日明け方?朝。そこから人並みに寝て休むとすれば、起きるのは昼過ぎ(実際には、あまり寝られなかったり、ズルズルと夕方まで寝ることも)。そこから3?4時間もすれば、一般的な会社の勤務時間です。つまり、一般職のアフター5(言い方古くてスミマセン)の時間を、2日に1度、まとめて取得しているだけで、別に休みが多いわけではありません。
ただ、一般職の2日分を1出番でこなすので、通勤時間&通勤費は半分で済む、というメリットはあります。
総合的に考えて、私は『良い仕事』だと思いますよ。稼げます。
資質としては、運転が丁寧、機転が効く、接客接遇のスキルが高い、勤務時間の管理が出来る、個人プレーのようで営業所単位での売り上げや評価を意識できるチームプレーであることを理解している、そんなところでしょうかね。」



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