社会人になってからの友達づくりってほぼ無理じゃない?

社会人になってからの友達作りの難しさ 挫折した人たちが得た教訓とは

「独身おじさん友達がいない問題」がTwitterのトレンド入りし、中高年の友達作りの難しさがSNSでも話題になりました。

学生時代なら、ほぼ強制的に同じ期間、同年代の同じメンバーで過ごすため友達も作りやすいかもしれませんが、社会人になると同僚や仕事仲間を除いて、“利害関係のない友達”を作るのは意外と難しい。

これは何もおじさんに限った話ではありません。

いざ勇気を出して友達作りに挑戦したにもかかわらず、挫折してしまった人もいます。

友達作りを目的に習い事や社会人サークルに入った結果…

メーカーに勤める30代女性・Aさんは、就職してから学生時代の友人たちとはすっかり疎遠に。

最近は、仕事以外でも気の合う職場の同僚と行動を共にすることが多いが、彼らは「友達」というほどでもないそう。

「学生時代の友人でも、もうそれぞれの生活ができてくると会わなくなる。結婚したり、子供がいたりするとなおさら誘いにくくなって、一人で過ごす休日が続いていました。飲みに行くのは職場の人と。ただ、そういった人が『友達』と呼べるかというと、別にプライベートで旅行に行ったりするわけでもないし、違う気はします」(Aさん)

そんな毎日に寂しさを覚えて、友達と呼べる人を作ろうと、料理教室やバドミントンサークルに入ったAさん。

しかし思うようにいかず、人間関係の複雑さに苦しむだけに終わったというのです。

「宗教やネットワーク・ビジネスの勧誘をし出した人や、女性を口説き出した男性がいて、最初の仲良しムードから一転、みんなバラバラになり複数の“派閥”ができました。社会人になっても、学生みたいなことをしている状況に嫌気が差しましたね。『このサークル、合わないな』と思い欠席すると、派閥のメンバーから連絡が入り、なかなか抜けられなかったのも厄介でした。あらためて、学生時代の友人のありがたさが身に染みました。新しく友達を作るより、旧友との関係を復活させるのも一つの手ですよね」(Aさん)

オフ会に参加したら“自分だけ”おじさんだった

IT企業に勤務する30代男性・Bさんは、職場では趣味のスマホゲームについて語り合う仲間がおらず、SNSやマルチプレイ(協力プレイ)などに活路を見出したのです。

「学生時代にオタク趣味を隠していたので、趣味でつながれる友人はいませんでした。職場に僕のプレイするスマホゲームのユーザーがいればよかったのですが、そこも期待ハズレに終わりました。そこで、30代前半くらいからSNSでゲーム垢(アカウント)を作り、同志たちと交流し、マルチプレイをするなどして仲を深めていきました」(Bさん)

そしてついに仲が良いメンバーとのオフ会に参加する時が来ました。

Aさんは自分以外「平成生まれ」と聞いていたのですが、平成と言っても「1桁」と思い込んでいたそう。

「実際は平成『2桁』に生まれた世代。20代前半の人が多くて、自分とは10歳以上離れていました……。みんなに気を遣わせてしまう空気だけは避けたかったので、仕事を理由に早めに帰りました(笑)。ゲームの話ができればそれだけでも満足なのですが、同年代だからわかる学生時代に流行ったアニメやゲームみたいな話題で盛り上がりたい願望もあるので、やっぱり同年代と交流するほうが気楽ですね」(Bさん)

仕事上の「人脈作り」の人が多くてうんざり

金融業界で働く20代男性・Cさんは、転勤先で新しい人間関係がなかなか築けず、飲み屋に足を運ぶようになったのですが、友達作りに失敗したことを振り返ります。

「飲み屋で仲良くなった人って、飲みに行かなくなると交流がなくなりがちですね。その場だけの付き合い感が強いという印象です。コロナ前に交流があった人も、飲み屋に行かなくなってから交流は途絶えました。

一方で友達作りというより、仕事上の人脈作りのために『友達の友達は友達』みたいな図々しい人も多くて嫌になりました。『紹介してよ』『連れてきてよ』が口癖の人もいて、うんざり。友達というより“知り合い”にしかならない。学生時代のような、利害関係がない友情は難しいのかなあと実感しました。無理に友達を作らず、一人で楽しめる趣味を見つけるのもいいかなとも思っています」

大人になってからの友達作りは、学生時代とは違った難しさがあるようです。

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