海の水が塩辛い理由…実はよくわかってない!?

「海の水をなめるとしょっぱい理由」を子どもに説明できますか?

私たちが住んでいる「地球」については、実はまだまだ不思議なことがたくさんあります。

ナトリウムだけがなぜ多くなったのか

海の水をなめてみたことがありますか?

とっても塩辛かったはずです。

なぜ海がこんなにも塩辛いか知っていますか。

実は地球ができてすぐの大昔には、地球の空気は今のように窒素や酸素でできた空気ではなく、塩素がたくさん含まれた空気でした。

しかもこの頃、火山の活動も活発でした。だから、雨には塩素や火山ガスが多く含まれていたのです。

この塩素と火山ガス入りの雨は、地上の岩石を大量に溶かしました。

その結果、岩石の成分であるナトリウムも海に流れ込み、塩素とナトリウムで塩化ナトリウム(塩)ができ、海はしょっぱくなったと言われています。

岩石の成分はナトリウムだけではない…

ところで、岩石の成分はナトリウムだけではなく、ケイ素、アルミニウム、鉄、カルシウム、カリウム、マグネシウムなど、他にもいろんな元素が含まれています。

これらの元素はどうなったのでしょうか。ケイ素はチャートという岩石ができることで海水から取り除かれ、カルシウムは貝殻やサンゴ、石灰岩として海水から分離しました。

とはいえ、これでは塩辛さの原因であるナトリウムだけが多く残ることにはなりません。

実は海がしょっぱい理由には、まだまだ謎が多いというのが現状なのです。

地球の地下4~5kmには「沸騰しない水」がある

それでは、地球の不思議がわかる話題をもう一つ。

今度は地球内部のお話です。

日本やアイスランドのような火山国には、地下4~5kmという深い場所に超高温の水が大量にあると考えられています。

これは「超臨界水」と呼ばれ、その温度はマグマの熱によって400~500度にもなると予想されています。

水は普通、100度を超えると蒸発して気体になっていくはずですが、「超臨界水」は液体と気体の両方の性質を持った不思議な状態です。

実は地下深くでは、高い圧力によって体積の膨張が制限されるため、100度を超えても気体(水蒸気)になれません。

かといって、個々の水分子があまりにも激しく動き回るため液体のままでいることもできず、気体のようにさらさらな水になっているのです。

まだ実際には掘削されていないものの、これを利用すれば現状の地熱発電をはるかに効率のいいものにできると考えられています。

現在の地熱発電に利用されている熱水は、地下にしみ込んだ雨水などが熱せられたもの。

一方、超臨界水は海洋プレートの沈み込みで日本の地下に引き込まれた海水がマグマと一緒に上昇し、その後マグマから放出されることでできるもので、形成過程がまったく違います。

おすすめの記事