Appleは新型「iPhone SE」を5G対応で差別化、現行モデルは2万円台になるという予測
経済紙記者マーク・ガーマン氏の最新レポート(Patently Apple経由)によれば、3月に発売される「iPhone SE」の新モデルは、現行モデルの399ドル(日本価格は49,800円)を下回る価格で販売される可能性があるとのこと。
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新興市場でのシェア拡大を
ガーマン氏はさらに、この新モデルの発売により「現行のiPhone SE 2は199ドル(約2.3万円)まで値下げされる可能性がある」と示唆。
200ドルの値下げという思い切った予測ですが、同氏は「サードパーティのリセラーはすでに現行のiPhone SEを200ドル以下で流通させており、整備済モデルも豊富にある」と指摘しています。
背景にあるのが、Appleが抱える「新興市場でのシェアの低さ」という問題です。
Apple専門の海外サイト「Patently Apple」は、インドにおけるiPhoneの出荷台数は2021年第4四半期に34%増加したものの、Appleは同年のインドのスマホ市場シェアでは、5位にすら入ることができなかったと指摘しています。
また、調査会社カウンターポイントによる最新のレポートでは、Appleはラテンアメリカ(LATAM)における2021年のスマホ市場シェアで、中国ZTEに抜かれ4位から5位と順位を下げていることが示されています。
新興市場に足場を
つまり、Appleが199ドルの「iPhone SE」を提供する理由は、新興市場への足場の確保です。
「Patently Apple」はこれが、Appleのエコシステムへの新規ユーザーを生み出し、Appleの安定したサービス収益の増加につながると予測しています。
他にも、安価なiOSデバイスとしての「iPod touch」の役目を代わることもできるとのこと。
また、新型「iPhone SE」は5G通信に対応する見込みですが、現行モデルの値下げは5G通信に興味がないユーザーへのアプローチにもなります。
新型のiPhoneSEが値下げされて発売されるかもしれないのか
もともとiPhone10以降のハイスペックモデルは必要ないと思ってたから朗報 pic.twitter.com/VfRTwcy3ig— おまる?? (@forifori_katsu) February 28, 2022
2万円台はさすがにエグい
Appleはすでにハイエンド市場での地位を不動のものとしたいま、Androidが優位なローエンド市場にまで切り込み、自社のサブスクリプション・サービスで収益化していく戦略をとるとの予測。
旧モデルとはいえ2万円台という圧倒的低価格でハードウェアの利益を削ってまで、競合のシェアを奪いに行く徹底ぶりにはエグさすら感じます。
Appleはこれまで、ローエンドモデルが人気な新興市場では、ライバルのXiaomiやサムスンに対して比較的弱い立場にありました。
しかし、Appleの「iPhone SE」シリーズは現状のゲームチェンジャーとなる可能性を秘めていることは間違いなさそうです。
さあ!
来週は新型iPhone SE とiPad Airの発表ですよ??※買わないけど(笑)
— てらりん (@TELLA_D_miyuki) March 1, 2022
ネットの声
「新型が噂されるiPhone SEの納期が全部1?2週間になってます。ストア受け取りもご覧の通り。ブラックはもう全て品切れです。
ですが11も似たような納期で、半導体不足の懸念から最新モデルのチップ生産を優先にしてる可能性もあり得ますが…」「これが本当なら同価格帯のAndroidはかなり苦境に追い込まれるだろう。しかしブランドとしてその価格対にするのは良くない気もする。それかApp Storeなどのサービスで利益を出すことを重点に置いたのか?」
「近々発売予定の新型iPhone SEは、ホームボタン付きなのかな?
もしそうなら、製品名を、『iPhone classic』にしたらどうだろう?(iPod classic風に。)」