“走る”のと”早歩き”どっちが脂肪燃焼に効果的?

減量を目的としたダイエットには、食事コントロールと運動が必要不可欠。

体脂肪を落とす代表的な運動として、ランニングやジョギング、ウォーキングが挙げられますが、「走る」と「やや早めに歩く」ではどちらが脂肪燃焼に効果的でしょうか。

「走る」と「早歩き」、どちらが脂肪を燃やす?

A. 走るほうが脂肪を燃やすと思う

B. 早歩きのほうが脂肪を燃やすと思う

「A.走るほうが脂肪を燃やすと思う」を選んだ人へ

ランニングやジョギングといった走る運動は、脂質より糖質が消費されやすい傾向にあります。

Japanマラソンクラブマラソン完走請負人であり、アスレティックトレーナー、ストレングス&コンディショニングトレーナーとして活躍する牧野仁さんによると、運動における脂質と糖質の使われ方は以下の通り。

<使われる脂質と糖質の割合>
・ウォーキング 6:4
・ジョギング  5:5
・ランニング  4:6

「走ってダイエットもしたいという場合、使われる脂質と糖質の割合は、ウォーキングが6:4、ジョギングは5:5、ランニングでは4:6といわれています。ランニングで挫折するぐらいなら、ウォーキングやジョギングを続けたほうが成果も上がるでしょう。ケガや心臓への負担といったリスクも低くなります。ただし、汗ばむぐらいのテンポは必要です。続けていると体が慣れて効果は頭打ちになるので、体力や持久力が向上したらステップアップしましょう」(牧野さん)

どれくらいの時間行うと効果的?
ちなみに、有酸素運動は20分以上行わないと効果がないという説がありますが、朝に10分、夕方に10分などでも問題ないというのが近年の見解です。

体脂肪(皮下脂肪と内臓脂肪)の分解が20分ごろから高まるのは事実ですが、血中の脂肪は運動直後から燃焼されています。

ちなみに、スポーツ栄養士・健康運動指導士の堀越理恵子さんによると、血糖値改善のためには以下の運動時間が目安とのこと。もちろん、小分けに運動してよいそうです。

血糖値の改善
⇒1日20分以上、週3日以上

血圧、血中脂質の改善
⇒1日30分以上、週3日以上

有酸素運動は短時間でも毎日続けることが大切。

朝・昼・夜とこまめに行っても運動効果は期待できるので、まずはハードルを下げて習慣化を目指しましょう。

「B. 早歩きのほうが脂肪を燃やすと思う」を選んだ人へ

「走る」と「歩く」、どちらも有酸素運動なので脂肪燃焼に良いのはたしかです。

しかし、やや息は上がるが会話ができるくらいの速度で歩くほうが、脂肪を燃やす効果が期待できるそう。

Japanマラソンクラブのマラソン完走請負人・牧野仁さんによると、ランニングで主に消費されるのは糖質で、ウォーキングで消費されるのは脂質がメインと述べています。

「走ってダイエットもしたいという場合、使われる脂質と糖質の割合は、ウォーキングが6:4、ジョギングは5:5、ランニングでは4:6といわれています。ランニングで挫折するぐらいなら、ウォーキングやジョギングを続けたほうが成果も上がるでしょう。ケガや心臓への負担といったリスクも低くなります。ただし、汗ばむぐらいのテンポは必要です。続けていると体が慣れて効果は頭打ちになるので、体力や持久力が向上したらステップアップしましょう」(牧野さん)

どれくらい歩くといい?
厚生労働省「健康日本21(身体活動・運動)」によると、成人で「1日1万歩」が理想とされています。

しかし現実は目標にやや及ばず、平成9年度国民栄養調査では、男性29.2%、女性21.8%に留まっています。

そのため、まずは1日あたり男性9200歩、女性8300歩という目標が掲げられています。

また、平坦な道より、坂道や下り坂のほうが筋肉を使うため、消費カロリーが大きくなります。

傾斜のある道を歩くと、太ももの裏(ハムストリングス)やお尻(大臀筋)、ふくらはぎなどの筋肉が使われます。

もちろんウォーキングマシンやランニングマシンで歩いても効果に違いはありません。

マシンのほうが着地時衝撃が柔らかいため、膝や関節部への負担が低くなります。

その代わり、足裏強化や脚力を鍛える効果はあまり期待できないとも。

歩き方のポイント

総合フィットネスジム・メガロスのトレーナー、小松裕季さんによると、「自分のペースでゆっくり歩行するだけでは運動効果は期待しづらいため、減量目的であれば、意識して歩行スピードを上げ、かつ歩幅を大きく保つこと」とのことでした。

消費カロリーを増やすためには、運動強度(運動のキツさ)がポイントです。

以下の項目をとり入れてみましょう。

早足で歩く
意識してスピードを上げている状態、息は少し切れるが会話はできるくらいの速度にします。

歩幅を大きくする
歩幅が大きくなることで筋肉が大きく動き、消費カロリーの増加につながります。

腕を振る
腕をしっかり振ることで、上半身の筋肉も動かされ、消費カロリーの増加につながります。

猫背にならない
巻き肩や猫背、腰を丸めて行うと、効果が出にくいだけでなく怪我や故障の原因にもなります。

背筋をスッと伸ばして歩きましょう。



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