「ホテルで望まない行為」マッチングアプリ交際で性的被害が続出 警察扱わず、泣き寝入りも
婚活でマッチングアプリを利用し、出会いを求める人が多い世の中。
しかし、まじめな交際をしていると信じたり、交際への発展を期待したものの、実は肉体関係だけが目的だったことを知り深く傷ついてしまう事例が後を絶ちません。
性被害の相談を受けるNPOを運営する弁護士によると、出会った当日にホテルに連れ込まれ、その後は音信普通といったケースが少なくないというのです。
目次
まじめにお付き合いする相手を探して、マッチングアプリを利用した30歳代の独身女性の例
アプリでつながった男性と実際に会って、お酒を飲みに行きました。
「まじめそうでいい人。好印象でした」。
男性との会話もはずみ、楽しい時間だったそう。
店を出て一緒に歩いていると、男性はこう言葉をかけてきました。
「酔ってるよね。ベンチで休もうよ」
ベンチに並んで座ると、男性との距離が近づいたのです。
そして少し時間がたつと、「じゃあ、行こうか」。
優しい口調でそう話した男性。
視線の先にはホテルがありました。
「いつの間にかというか…断り切れなかったというか…。そのままホテルに行って関係を持ってしまったんです」（女性）
ただ、このときは男性との交際が始まったと信じました。
そのまま「交際」を続け数カ月。
とあるきっかけで、男性には他に恋人がいることが分かったのです。
女性が問うと、男性は遊びでの関係だったとあっさり認めたというのです。
「ホテルでは、私が望まない過激な行為を何度もされました。でも恋愛感情がありましたし、本気の交際だったと信じていたのでがまんしてきました。それが、ただの性欲のはけ口だったなんて…。法律で罰を与えたい、絶対に許せないです」
女性はそう憤ったのです。
性被害にあった人たちからの相談を受ける「NPO法人レイプクライシスセンターTSUBOMI」には、こうした相談も多く舞い込みます。
NPO代表の望月晶子弁護士はこう話します。
「（相手の男性が）人としてひどいことをしたのは間違いありません。ただ、法律上での性被害に当たるか、罪を問えるかと言えば非常に難しい。NPOでは相談者の気持ちに寄り添いますが、弁護士としては何もしてあげられないことが多いのが現実です」
マッチングアプリとは、モテない男が自分のモテなさに気付き、モテない女が自分はモテていると勘違いするアプリ。
— サイコな????????ちゃん (@matchingtara) February 11, 2022
警察に扱ってもらえずに泣き寝入りも
「マッチングアプリで交際相手を探した方からの同じような相談は近年、増えています。警察に行っても扱えないと言われ、相談に来るケースが大半です」
望月弁護士によると、出会った当日にいきなりホテルに連れて行かれる…。
性行為中に写真や動画を撮られたりしても、中には交際が始まったと信じて、その後も会い続けてしまう人がいるのだそう。
まじめな交際という視点に立った場合、客観的にも男性の行為は“不審”に映る気がしますが、なぜ拒否できなかったのでしょうか。
なぜ盲目的に相手を信じてしまうのでしょうか…。
この点について望月弁護士は、以下のように話します。
「現代社会の希薄な人間関係、孤独や寂しさにつけこみ、心の隙間に巧みに入り込んでくるのだと思います。あたかも恋人であるかのふりをし、要求を断ればこの人ともう会えなくなってしまうかもしれないなどという思いを逆手に取り、言いなりにしようとする。とても卑劣です」
先の30代の女性も当時について、「彼に嫌われたくなかった。ずっと交際を続けたかったんです」と振り返っていました。
自業自得、と突き放す考え方もあるかもしれません。
「あんな軽い男…」と割り切って、次に進めばいいと思う人もいるかもしれません。
ただ現実は、心に深く傷を負い苦しんでいる人が少なくないのです。
被害者は女性だけではなく、男性の場合もあります。
「被害者の多くは『自分も悪かった』と、自分を責めてさらに苦しんでいますが、悪いのはだました方で、人を信じたことを責めるべきではありません」（望月弁護士）
増え続ける相談。
被害者たちの怒りや辛さに触れてきた望月弁護士は、これという解決法がない現実にもどかしさも感じています。
「多くの人が気軽にマッチングアプリを利用する時代で、止めることはできませんが、身体の関係だけを目的にしている利用者がいること。それによって傷つき苦しんでいる人たちがいるという現実は、知ってほしいと思います。真面目な交際なら、お酒ではなくお茶を飲みながら話してもいいはずですし、初対面で人のいない場所に行く必要もないでしょう。もしマッチングアプリを使うなら、こういう誘いは断る、という基準のようなものをご自分で考えてみてはいかがでしょうか」
「自分は大丈夫」「彼（彼女）はいい人」。
本当にそうでしょうか。
マッチングアプリで出会い、交際を期待した相手に何かを求められたとき、冷静に判断して距離をとれるかは、その状況に置かれてみないと分からないのかもしれません。
マッチングアプリで自分の職業(ホスト)を偽って女の子と付き合いしばらくして「実は俺はホストなんだ、ノルマがヤバいから今日だけ店来て」という悪質な営業方法が増えてるらしい。女の子はホスト初心者だから当然騙されどんどん沼って金銭的+精神的に追い込まれる。これ流石に犯罪じゃない？??
— おろち (@orochikabuki) February 12, 2022
ネットの声
「まずマッチングアプリで最初から真剣な交際相手を探すってのは無理がある。 簡単に出会えて、お互い取捨選択できるから、相手のことを深く知るスキームではない。 中には出会って結婚もあるだろうけど、同じ様な考えや価値観はほとんどいないことを前提に、相手を100%信用せず、当面は冷静な目で俯瞰することも必要。」
「マッチングアプリはそういうものでもあると思ってないのかな。
もちろん真面目な恋愛に進むこともあるだろうけど、そうじゃない前提を頭に入れて臨むのはリスク管理として常識だと思う。
本気の結婚相手なら、やはり有料の相談所が幾つもあるのでそちらに登録して活動するべきだと思う。」「アプリに限らず、合コンにだってナンパにだってこんな男性は昔からたくさんいます。
私は夫とはアプリで出会って結婚しましたし、20年以上前の出会い系サイト時代から使用していますが真剣に交際した男性もたくさんいます。
ただし、恋愛経験が少なくて人を見る目のない人が簡単に手を出すものではないと思います。」
