走り出す前の動作でも「異変」はわかる!
家族が高齢者に「免許返納」を促すべき「チェックポイント」とは
高齢者がいつ運転免許証を返納するか、時期をはかるのは難しい。
自ら決意することは、よほどの勇気が必要です。
家族との話し合いのなかで、クルマに代わる移動手段の情報収集など含め、時間をかけて納得していくしかないでしょう。
目次
高齢者ドライバーが運転を続けていいと境界線とは
1つの判断材料として、運転者自らのみならず、家族の目から見た運転操作への気付きとして、いくつか参考になることがあるかもしれません。
まず、教習所で教わったとおり、クルマに乗り込むところから安全に配慮しているかどうかです。
運転席のドアを開けるとき、駐車場ではクルマの周囲に注意が払われているか、路上であれば後続車などの存在を確認しているか、そうした気持ちの余裕を持てているかは、その後の運転操作を含め重要なことです。
急いで突然ドアを開けてしまうと、接触などを起こす可能性があります。
高齢者は視野も狭まっており、思わぬところに人や物があったりします。
乗車前の急かされているような様子に、運転することへの危うさを予見することはできるでしょう。
次に、運転姿勢を正しくとっているか、ルームミラーやドアミラーの見え方を確認したか、そうした準備もないがしろにしていると、いざというときの安全確認ができなくなります。
鉄道の運転士や、プラットフォームの駅員などが安全確認のために行っている、指差し確認を採り入れるのも一つ安全確保に役立つかもしれません。
運転への準備
実際に指を差してやれば一番いいのですが、そうでなくても心の内で指差し確認を行うように、一つひとつの準備動作を的確に行っていくことで、運転への準備が整い、また運転者自身の安全運転への意識を再確認することにつながります。
走りだす際には、ウィンカーで合図を出しているか。
改めて目視やミラーなどでクルマの周囲の安全確認をしてからアクセルペダルを踏んでいるか。
いきなり速度を上げるような運転になっていないか。
ゆっくり走り出すことも、運転への準備運動といえるでしょう。
そのうえで、信号の見落としはないか。
一時停止では、停止線できちんと一旦停止し、数秒止まってから発進しているか。
要は、法令順守ということなのですが、数十年に及ぶ運転経歴から、ひとつひとつの運転操作の仕方が曖昧になり、確認したり意識したりという行為がないがしろになることが、事故につながりやすいのです。
運転支援装置もあるが…
そうした確認や意識することに数秒の時間を要したとしても、事故となって何時間も現場検証で拘束されたり、何日も賠償のために時間を費やさなければならなくなったりすることを思えば、わずか数秒の安全確認は、どうということのない時間です。
それでも、人間はコンマ数秒の時間を認識できるので、数秒という時間さえ、じれったくなるもの。
高齢になり、気が短くなるとなおさらかもしれません。
しかし、安全にクルマの運転を続けるための対処法だということを、運転者に理解してもらうことが大切で、そこは家族も協力できることではないでしょうか。
注意すればわかるはずということではなく、互いに納得する対話が不可欠なのです。
そのうえで、万一の事故を予防する機能が、運転支援装置であると考えるのがよいでしょう。
サポカーであれば、どんな運転の仕方でもかまわないということではありません。
ネットの声
「そうした確認や意識することに数秒の時間を要したとしても、事故となって何時間も現場検証で拘束されたり、何日も賠償のために時間を費やさなければならなくなったりすることを思えば、わずか数秒の安全確認は、どうということのない時間だ。それでも、人間はコンマ数秒の時間を認識できるので、数秒という時間さえ、じれったくなるものだ。高齢になり、気が短くなるとなおさらかもしれない。
だが、安全にクルマの運転を続けるための対処法だということを、運転者に理解してもらうことが大切で、そこは家族も協力できることではないだろうか。注意すればわかるはずということではなく、互いに納得する対話が不可欠だ。そのうえで、万一の事故を予防する機能が、運転支援装置であると考えるのがよい。サポカーであれば、どんな運転の仕方でもかまわないということではない。」
「父はやがて80才になります。以前父の運転はとても上手でした。
先日、家族揃って遠出する機会があり自分が運転していましたが最後に睡魔に襲われ、また子供はまだ免許を取ってないため父に運転を代わりました。
久しぶりに一緒に乗って驚いたのは視野が狭くなっており碌に後方確認せずに車線変更したり一時停止に気づかず運転することでした。
ヒヤリハットの法則でいうと300のうち5くらいはあったと思います。こうなれば近いうち軽微な事故、そして重大な事故につながる恐れがあります。
父に免許返納を勧めましたが運転に自信があったのか全く聞く耳を持ちません。
家族が異変に気付き返納を促すよりも自分から衰えに気付いた方が本人のプライドも含めて大事かと思います。」「夫は72才。
体力の衰えや持病の増加、愛車の経年等の理由から、返納を考えて居ます。
車に替えて、坂道を楽に登れる電動では無い自転車への乗り換えを考えています。
多分後2~3年後になると思いますが、更なる安全運転を心がける様にしてまいりたいと思います。
安全チェック役立たせて頂きます。」