木挽町のあだ討ち 永井紗耶子 (著) 新潮社 (2023/1/18) 1,870円

疑う隙なんぞありはしない、あれは立派な仇討ちでしたよ。

語り草となった大事件、その真相は――。

ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による仇討ちがみごとに成し遂げられた。

父親を殺めた下男を斬り、その血まみれの首を高くかかげた快挙はたくさんの人々から賞賛された。

二年の後、菊之助の縁者だというひとりの侍が仇討ちの?末を知りたいと、芝居小屋を訪れるが――。

新田次郎文学賞など三冠の『商う狼』、直木賞候補作『女人入眼』で今もっとも注目される時代・歴史小説家による、現代人を勇気づける令和の革命的傑作誕生!

『鬼滅の刃』不死川実弥役や『呪術廻戦』パンダ役など、話題作に多数出演している声優・関智一さんが本書の冒頭を朗読! 新潮社公式YouTubeチャンネルにスペシャル音声を公開中です。

さらに書籍ご購入で20分のフルバージョンをお聴きいただけます。

関智一さんが演じるのは、雪の夜の惨劇を目撃した木戸芸者。物語の世界に誘う、朗々たる語りをお楽しみください。

※購入者特典は帯の二次元バーコードよりお聴きいただけます。また、事前の予告なく掲載が終了する場合があります。

【声優・関智一さんコメント】

この度、永井先生の小説『木挽町のあだ討ち』の冒頭部分を朗読させて頂きました。講談調あり歌舞伎調ありの飽きさせない文章で一読して引き込まれました。先生の素敵な文体を損なわないように、自分なりに工夫して朗読させて頂きましたので、小説と併せて聴いて下さったら嬉しいです。 最後には感動と驚きが待っていますので、是非ご一読を!

「一度は絶望する痛みを知っているからこそ、そして望んだ場所でなくても自分を活かしてくれる「居場所」はあるのだと知っているからこそ、かつての自分を見る様な思いで追い詰められた若者を視野狭窄から救い出そうとした連中の「温かさ」が堪らなく愛おしい。人の世に絶望する事があっても救ってくれるのもやっぱり人なのだと痛感させられる。

これから先も挫折する人、絶望する人、視野狭窄へと嵌る人で世の中は埋め尽くされるのだろうけれども、「本当に居場所は『そこ』だけのか?」「人の世に自分を受け容れてくれる場所は無いのか?」と問い掛け、視野を今一度広く構えてみようよと諭してくれる様な一冊。読者に勇気を与えてくれる小説というのはこういう作品を指すんじゃ無いだろうか?」


(↑クリックするとAmazonのサイトへジャンプします)

 

おすすめの記事