小説「安楽死特区」 長尾和宏(著) ブックマン社 (2019/12/13)

死にたい、と願うのはエゴですか?生きていて、と望むのは愛ですか?

このごろ、「早く日本でも安楽死を認めてほしい」という人が増えた。

その先にどんな未来が待ち受けているのか、書きたかった。

2024年、日本で「安楽死法案」が可決した。東京オリンピックが終わり、疲弊してゆくわが国で、病を抱え死を願う男と女が、国家の罠に堕ちてゆく・・・。

『平穏死10の条件』『痛くない死に方』他、終末期に関する多くのベストセラーを出している著者が、渾身の想いで書き下ろした初の本格医療小説。

「お話の時代設定としては今すぐ読むことをお勧めします。先日長尾先生の講演に行く機会があり、とても興味深く拝聴させていただき、ご自身の経験に基づいたお話が素晴らしく、その際に発売前のこの本をかなり力を込めて「ぜひ!」と推していらっしゃったので即予約しました。文体も読みやすくダーッと一気に読むことができました。ところどころにいろいろなスパイスが効いており、笑ってしまう場面もありました。現代の医療、はたまた社会全体の問題を浮き彫りにした傑作(問題作ととらえる方もいるかもしれません)です。医療福祉関係に従事されている方はもちろん、そうでない方にも興味深く読める作品です。
ぜひ!」

「在宅医療の旗手の1人であり、石飛先生の平穏死、認知症ケアのコウノメソッドを広め、日本尊厳死協会副理事長、日本エンドオブライフケア協会理事である長尾和宏先生による、安楽死法案の是非を国民に問うフィクションである。スイスでの日本人安楽死のテレビ放送や橋田寿賀子の安楽死希望などで、尊厳死法を飛び越して安楽死法案を望む声もチラホラと聞こえて来そうな雰囲気の日本。実際、日本で安楽死を認めないままであれば、外国で安楽死を望む人は増えるであろう。しかし法律で安楽死を認めている国や州であっても、議論は熱く続いているし、実際の安楽死は手続きもその時も楽などころか、大変である。そして死にたいと思う人の気持ちの揺れも想像以上。これに国の事情まで絡むと、、、。浜はまつりのようだけど 海のなかでは何万の 鰮のとむらいするだろう という金子みすゞの歌をキーに、読者に真剣な問いを投げかける。フィクションだからこそ本質を衝ける、小説の妙を、初のフィクションで活かしている驚きまでついてくる。政治家にも必読の一冊だ。」

「今まで避けていた死について考えなおす機会になりました。そういえば学校でも学んだことなかったな。きっとそれを教えることができる先生も少ないんだと思う。この小説をきっかけに死を教えることのできるヒトが増えれば良いですね。」


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