谷根千ミステリ散歩 中途半端な逆さま問題 東川篤哉(著) KADOKAWA (2020/10/17)

ゆるすぎる名探偵&迷推理女子による、猫とユーモアたっぷりの本格ミステリ

下町情緒あふれる東京の谷根千(谷中・根津・千駄木) の路地裏にある、隠れ家的雑貨屋「怪運堂」。

明るさだけが取り柄の女子大生・岩篠つみれは、ミステリアスな店主・竹田津優介の秘められた探偵の素質に気付く。

部屋中の物が逆さまになった謎などの怪事件を持ち込むと、竹田津は猫をかまったり寄り道ばかりしながらも、鮮やかに真相を解き明かしていく――

謎解きと下町散歩はよく似合う。

猫&ユーモアたっぷりの本格ミステリ!

「全四話,どれも犯人や伏線がわかりやすく,犯人当てをそこまで押し出しておらず、思惑や何気ない迷いが推理を混乱させるなど、話によっては見どころもあるのですが、事件の構造や背景が見えやすくなり、特に解決編での物足りなさは否めないところです。
また、土地やキャラクタが違うだけで、別シリーズとの違いが…というのは変わらず、ポツポツと名所や名物らしき名前は出てくるものの、それらが浮かぶような描写はなく、良くも悪くも『谷根千』やそのブームを知らなくても問題のない作品となっています。
このほか『散歩』の部分にしても、地元の事件だから近場を徒歩で歩き回るわけで、実際には聞き込みや調査のための外出と変わらず、ちょっと強引に感じてしまいました。」


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