ヴィオラ母さん 私を育てた破天荒な母・リョウコ ヤマザキマリ (著) 文藝春秋 (2019/1/30)

「生きることって結局は楽しいんだよ」 音楽と娘と自分の人生を真摯に愛する規格外な母リョウコの まるで朝ドラのような人生!

「リョウコ」とは、漫画家・ヤマザキマリの今年で86歳になる「規格外」な母親のこと。

昭和35年、リョウコが27歳の時、勝手に仕事を辞め、新設された札幌交響楽団で 音楽をやるため、半ば勘当状態で家を飛び出した。

新天地・北海道で理解者となる男性と出会い結婚するものの早逝され、 シングルマザーとしてふたりの幼い娘を抱えることとなる。

戦後、まだまだ女性が仕事を持つのが難しかった時代。

ヴィオラの演奏家という職業を選び、家族を守るために、大好きな音楽を演奏するために、リョウコが選んだ道は平坦ではなかった。

鼻息粗く自分の選んだ道を邁進し、ボーダレスな家庭の中で子供を育てあげた破天荒・母リョウコの人生を、娘マリが語る。

本となるような「いい母親」ではなかったけれど、 音楽と家族を愛し、自分の人生を全うする、ぶれないリョウコから 娘マリが学んだ、人生において大切なこととは?

昭和を駆け抜けたリョウコの波瀾万丈な人生!

「ヤマザキマリさんの本はかなり読んできたので、知っている話も多かったが、それでも面白く読めた! この本は、ヤマザキマリさんの漫画と、エッセイが組み合わさってできているのだか、どちらも面白い。ただ、内容が重複している部分があるので、そこはもう少し工夫してほしかった。
だが、お嬢様暮らしを捨てて、北海道に身一つでやってきた、ヤマザキさんの母上の行動力、バイタリティーは、すさまじく、それを感じるだけでも読む価値があると思う。この本では、珍しくヤマザキさん一家の写真がたくさん出てくる。母上の写真もいろいろ載っているのだが、ヤマザキさんのイラストは、あまり似ていない。しかし、母上のキャラとイラストはぴったり合っていて、不思議である。漫画の続きがもっと読みたくなった。」

「取材からゲスト出演まで自分で行う、いわば「自作自演」のNHKのファミリーヒストリー。
ここまで客観的でありながら、かつ想像や自分の想いなど主観的な要素を交えながらの伝記はなかなかないと思う。
母リョウコの信念と独自の子育ての仕方から、親子の愛のあり方や距離感についてを考えさせられた。
その時の瞬間瞬間に感じたリアルな感覚を伝える語り方が秀逸で、途中、純文学を読んでいるような気分になった。」

「この母にしてこの子あり。ヤマザキさんの本を読んでいて、14歳の娘に一人で海外旅行させる母親というものがもう一つ理解できなかったが、この本を読んでわかった。この母ならありえる!スゴイ人だ、トンデモナイ人だ、日本人の枠をこえている。農耕民族よりも、活動的な狩猟民族のエネルギーを感じる。」


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