基本的に中途覚醒というのは「眠りが浅い」ということです。
眠りが浅いということは、些細な刺激で目覚めてしまいやすいということです。
睡眠中、ずっと同じような深さの睡眠を取り続けているわけではないのです。
「レム睡眠」「ノンレム睡眠」といった言葉を聞いたことがあると思います。
浅い眠りと深い眠りを周期的に繰り返しているのです。
眠りが浅いと、レム睡眠や軽睡眠の時に覚醒しやすくなってしまうので、中途覚醒が生じます。
それでは、眠りが浅くなる原因にはどのようなものがあるのでしょうか。
・精神的ストレス
眠りが浅くなる原因として、精神的ストレスが挙げられます。
精神的ストレスを抱えたまま眠りにつくと、脳が十分に休息に入れないので深い眠りが得にくくなります。
すると浅い眠りの割合が増えるので、中途覚醒が多くなってしまうのです。
・身体的ストレス
身体的なストレスが中途覚醒の原因になります。
ストレスは「不快な刺激」の事です。
精神的なものだけではなく身体にかかってくる事もあるのです。
夜中にトイレに行きたくなる(夜間頻尿)、夜中に身体がかゆくなる、夜中に足がムズムズする
以上のものは身体に対する「不快な刺激」です。
これらが睡眠中に生じてしまうと脳が深い睡眠に入りづらくなります。
眠りが浅くなり夜中に目覚めやすくなってしまうのです。
対策
眠れない事に対して、「お酒を飲んで眠ろう」と考える人は少なくないでしょう。
しかし、この方法は良い方法ではありません。
特にアルコールで中途覚醒を解決しようとすると、改善が得られるどころかかえって悪化してしまうケースが多いのです。
アルコールは飲むと眠くなるので入眠障害(寝付けない)を改善させる作用はあります。
そのため入眠障害に対してだけを見れば確かに有効です。
しかしアルコールは睡眠の質を低下させてしまうことがわかっています。
それによって、中途覚醒・早朝覚醒を増やしてしまうのです。
また睡眠中にアルコールの作用が切れて離脱症状が生じるので、これも中途覚醒を生じさせる原因となります。
基本的には、精神的、肉体的なストレスの除去に努めるようにするのが中途覚醒改善の近道です。
できるだけ日々の不安を取り除き、体の悪いところも克服することです。
言葉で書けば簡単なのですが、これが難しいから中途覚醒はなかなか直らないのです。