ダブルバインド 城山真一 (著) 双葉社 (2021/10/21) 891円

金沢東部署刑事課長の比留は公私ともにがんじがらめの大ピンチ。

妻を病気で亡くし、娘は高校を不登校。

強盗犯を取り逃がして人事で左遷も確定していたが、管内の駐在所員が撲殺される事件が発生。

その犯人は逃亡した強盗と同一犯だと比留は気づき、極秘捜査を開始。

不運だけど悪運の強いデビル刑事・比留が疾走する骨太の警察小説。

「社会の安定に寄与する組織の論理、欲望と希望の間に揺れる生身の倫理、看守シリーズにもみられる驚きのストーリー、全部最高でした。私はミステリーファンの方々のようにうまくレビューできないのですが、金沢市の描写がリアルすぎて郷土愛にも触れられる点を少しご紹介したいです。
例えば、現実の食堂”かめや”ならぬ”つるや”が東署ならぬ東部署に出前してたり、東部署から1㎞ほどの小学校というのは”森山町小学校”かな?と考えたり、金沢の文豪室生犀星の句が出てきたり…(挙げきれません!)。なお、登場人物のサーフスポットは金石か柴垣か気になるところです。
こんな感じで、驚きのミステリーは当然なのですが、金沢の具体的な匂いも感じられます!」

「同時多発的にさまざまな問題が降りかかる刑事が主人公。どうするのか、ハラハラします。」

「「看守の流儀」があまりにも面白くて、期待を持って読みました。畳みかける展開は流石で、しかも今回は池井戸潤作品ばりの「困難の連続」が主人公に降りかかってくる状況も発生。一気読みしてしまいました。」


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