派遣添乗員ヘトヘト日記 梅村達(著) フォレスト出版 (2020/2/20)

派遣添乗員ヘトヘト日記――当年66歳、本日も“日雇い派遣”で旅に出ます

添乗員自身がなげく“日雇い派遣”、ほとんど憂鬱、ときどき喜び

――生活と痛みのドキュメント――

添乗員の業界というのは、じつに曖昧模糊としている。

ツアーの参加者の多くは、旅行会社の社員が添乗員をしていると思っている。

しかし、そういうケースはほとんどない。
旅行会社の社員が添乗員になるケースでもっとも多いのは、修学旅行である。

いずれにしても、そうした社員が添乗業務を行なうのは、全体の中でも、非常に稀なケースである。

では、一番多い添乗員というのは、どういう人たちなのであろうか?

それは添乗業務を請け負う派遣会社に所属している人たちである。

添乗員の業界というのは、そういう派遣の人たちなしには成り立たない。かくいう私もその一人である。

●はじめにより●
私は50歳をすぎてからこの業界に飛びこんだ(飛びこまざるを得なかった)。以来15年以上にわたり、この業界で身過ぎ世過ぎしてきた。
本書には、おトクに旅行できる知恵も、観光地をディープに楽しむ方法も載っていない。本書に描かれるのはひたすら派遣添乗員の目の前にある日常の風景である。
派遣としての不安定な立場、添乗中のトラブル、ツアー参加者からのクレーム、旅行会社とのあつれき……そんな日常の中に、時折、喜びや希望も顔をのぞかす。
この仕事が大好きかと問われれば、即答はしかねる。それでも私はこの仕事を続けているし、身体が持つかぎりはこの先も続けていくだろうと思う。それが私の生活であり、人生だからである。

「現役の添乗員さん、とても共感できる。
一番読んで欲しいのは、たかがバカ安の日帰りバスツアーに旅慣れ、セレブぶって乗り込み、添乗員を無能扱いする韓流ババアだよ!」

「ヒットしたヨレヨレ日記というのもそうですが。生きるって、働くって、こんなものですというのがよくわかります。もともと文才のある方が書いているので読みやすいです。ひとつのタイトルごとが程よい文章量ですぐに読み切ってしまいます。面白いです。この職業の裏側ものぞくことができます。普段、活字を読まない主人が通勤に持っていくほどです。」

「どんな仕事にも大変なこと、苦しいこと、つらいことは、あるのではないでしょうか。題名にあるように66歳日雇い派遣会社の添乗員の仕事について書いた日記です。旅行客として参加していては見えない添乗員としての仕事について知ることができますが、大変なことだけではなく、人と出会いの喜びや仕事の通して得ることができたやりがいなど・・・。どんな仕事でも見えてくるのは人、かなあ。と感じる一冊です。特に添乗員付きのパック旅行に参加された方がお読みになると、へえと思うことが多いかもしれません。」


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