博物館の少女 怪異研究事始め 富安陽子 (著) 偕成社 (2021/12/6) 1,540円

運命に導かれ、文明開化の東京にやってきた少女イカルは、上野の博物館の古蔵で怪異の研究をしている老人の手伝いをすることになる。

日本に誕生して間もない博物館を舞台に、謎が謎を呼ぶ事件を描くミステリアスな長篇。

明治16年、文明開化の東京にやってきた、大阪の古物商の娘・花岡イカルは、親戚のトヨの用事で上野の博物館を訪れた際、館長に目利きの才を認められ、博物館の古蔵で怪異の研究をしている織田賢司(= 通称トノサマ)の手伝いをすることになる。

トノサマの指示で蔵の整理を始めたイカルだったが、目録と収蔵品の照合を終えた後、黒手匣(くろてばこ)という品物だけが何者かによって持ち去られたことが発覚した。

いったい誰が、何の目的で盗んだのか? 隠れキリシタンゆかりの品とも噂される、この匣に隠された秘密とは?

著者について
富安陽子/1959年、東京に生まれる。『クヌギ林のザワザワ荘』により日本児童文学者協会新人賞、小学館文学賞、「小さなスズナ姫」シリーズにより新美南吉児童文学賞、『空へつづく神話』により産経児童出版文化賞、『盆まねき』により野間児童文芸賞と産経児童出版文化賞フジテレビ賞、『さくらの谷』により講談社絵本賞を受賞。その他の作品に『やまんば山のモッコたち』『キツネ山の夏休み』『天と地の方程式』『絵物語 古事記』などの作品がある。

「富安ファンなら、読むべし。児童文学として書かれているが、どうしてどうして私のようないい大人でも、十分に楽しめます。新作一巻目なのでこの先の展開がわからないが、ぜひ第二巻、三巻を続けてほしいと切に願います。」

「東京国立博物館、神田教会などなど、名所を舞台に描かれた物語。明治時代、歴史好き、ミステリー好きな子におすすめです。物も命も、価値とは何ぞやと考えるきっかけになります。」

「児童書やYA向けで大活躍の冨安陽子氏の新作です。この方の作品は結構読んでいるので期待していましたが、その期待を上回る素晴らしい出来で、大人?YA層まで、冨安ファンなら文句無く買いです!」


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