海軍戦略500年史 堂下哲郎 (著) 並木書房 (2022/11/14) 2,860円

15世紀、大航海時代の幕開けとともに海上覇権の争奪戦が始まった──。

世界を二分し繁栄を誇ったスペインとポルトガルは新興海洋国家オランダとイギリスに敗れ、そのイギリスはオランダを潰し、フランスを制してパクス・ブリタニカを築く。

やがて日米独が新興海軍国として現れ、第一次世界大戦を経てイギリスの覇権は終焉する。

第二次世界大戦後はパクス・アメリカーナの時代となるが、冷戦に勝利したアメリカもテロとの戦いで疲弊し、中国の台頭を許す。

500年に及ぶシー・パワーの戦いを詳述しながら、「自由で開かれたインド太平洋」を実現するための日本の戦略を探る!

「世界第六位のEEZを持つ世界有数の海洋国家であるにもかかわらず、わが国発の海洋軍事地政学、シーパワー世界史にお目にかからない。なぜ? そう思う日本人は少なくなかったと思います。

「日本発の海洋軍事(シー・パワー)世界史」という意味で本著の出版は画期的な出来事と考えます。

著者の堂下さんが元海将(★★★)、元横須賀地方総監という元幹部自衛官であることも、本著への信頼性を確保しています。

我が国の危機はすべて海経由でやってきます。だから、我が国は日米同盟を基幹にした安保政策を採用しており、21世紀の世界の安定を確保する一翼を担う日米豪印同盟「クワッド」も海洋安保構想です。
海洋国家と大陸国家がこれまでの歴史で如何なる興亡を繰り広げてきたか?をわきまえ、今に活かすことは想像以上に重要なことです。

臺灣有事=日本有事という事実も忘れてはいけません。
その危険が目前に迫った今、「わが海洋地政学」をわきまえておくことの大切さはいくら言っても言い足りません。

本著にも書かれていますが、大陸国が国力を増大すると海洋進出を図り、海洋国家並みになろうとして破綻してきたのが歴史のようです。ナチスドイツしかりソ連しかりナポレオンしかり・・・・・。
大陸国家・中共はその道を歩み始めていますね。」


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