監禁面接 ピエール・ルメートル (著)、橘明美(翻訳) 文藝春秋 (2021/1/4)

『その女アレックス』の鬼才ルメートルが放つ徹夜必至、一気読み保証のノンストップ再就職サスペンス。

リストラで職を追われたアラン、失業4年目、57歳。再就職のエントリーをくりかえすも年齢がネックとなり、今は倉庫でのバイトで糊口をしのいでいた。

だが遂に朗報が届いた。一流企業の最終試験に残ったというのだ。だが最終試験の内容は異様なものだった。

〈就職先企業の重役会議を襲撃し、重役たちを監禁、尋問せよ――〉

どんづまり人生の一発逆転にかけるアラン。愛する妻と娘たちのため、知力と根性とプライドをかけた大博打に挑む!

「リストラにあったサラリーマンを軸に進んでいくストーリー展開。「そのとき」では語り手が変わることでストーリーのリズムに変化があり、それなりのボリュームの本ではあるが一気に読むことができました。複雑なミステリーではないですが、「そのあと」の章はまさかの展開で、ある意味やられたという感じです」

「なかなか展開が読めず、凡作かと思ったが・・・前半が盛り上がりに欠け、読み進むのが辛かったが、全体としては良作品だろう。」

「今年8月に刊行された本書の帯には最新作と大きく太字で喧伝されていますがそれはまったく誤りで最新翻訳とか初邦訳と表記するのが正しいでしょう。というのは本書はベストセラー長篇『その女アレックス』の1年前に作者ルメートルの母国フランスで刊行されたわけですから。出版界の厳しい現況はよく理解できますが売り上げにつなげようとウソをつくのはよくないですよね。本書は財布にやさしい文庫ではなく単行本です。再読にじゅうぶん耐えうるだけのよく練られたストーリー構成や多彩な登場人物はいずれも魅力的でこれなら単行本の体裁も仕方ないかなと納得でした。」


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