飛び立つ君の背を見上げる 武田綾乃(著) 宝島社 (2021/2/13)

北宇治高校三年、中川夏紀。

私は今日、吹奏楽部を引退した――。

『響け! ユーフォニアム』シリーズの人気キャラ・中川夏紀の視点で、傘木希美、鎧塚みぞれ、そして吉川優子をみた物語。

エモさ全開の青春エンターテインメント。

「特典小説の「記憶のイルミネーション(10ページ)」は、本の中に挟んであります。外からは入っていることが分からないので、一瞬「あれ?特典の入れ忘れかな?」と勘違いしてしまいました。amazonで買われた方は、まずビニールを剥がして確認することをお勧めします。」

「「響け!ユーフォニアム」ファンなら押さえておきたい1冊です。作者の武田さんは、一筋縄ではいかない人間関係(ギスギスした関係)を書かせたら、本当に上手いですね。夏紀はこんな事を考えていたのか、とか、人の心をこういう風に表現するのか、とか、いちいち感心させられます。また、青春を美しいだけのものと描かず、暗い部分もしっかり描写し、ある種のメッセージを読者に届けてくれます。そしてそれらをグイグイ読ませる筆力には、毎回、脱帽させられっぱなしです。最後になりますが、今度は、私の好きなあすか先輩目線のお話を書いてもらいたいな・・・どうです武田さん?(笑)」

「みぞれが希美をどう思っているのか、みぞれの言う「希美がすべて」とはどういう種類の「すべて」なのか、恋愛なのか友情なのか、それともそれ以外の何かなのか、それらをすべて含んだものなのか、人それぞれに受け取り方があるとは思うだけれど、今作で一応それに対する作者なりの回答が描かれているように思います。ただし、それは「これが正解!」って感じの断定的なものではなく、もっとやんわりとしたもので、読者の判断に委ねられている部分もあるので、あくまで「作者の私はこう考えている」って程度のもののように感じました。今回語られた言葉がその全てではないでしょうし、また人は嘘も云うし、自分で自分の気持ちに気が付いていない場合もあるわけで、受け取り方は人それぞれだと思います。」


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