「弱音を吐かない人は、いつだってひとりで闘っている」
がん宣告を受けた<彼>と、彼を支える<家族>の物語。
心揺さぶられる感動長編。
三十三歳の遼賀が受けた胃癌宣告。
どうして自分が……涙が溢れてきて、恐怖で震えが止まらない。
その時、郷里の岡山にいる弟の恭平から荷物が届く。
入っていたのは、十五歳の頃、恭平と山で遭難した時に履いていたオレンジ色の登山靴。
それを見た遼賀は思い出す。あの日のおれは、生きるために吹雪の中を進んでいったのだ。
逃げ出したいなんて、一度たりとも思わなかった――。
【著者略歴】
藤岡陽子(ふじおか・ようこ)
1971年京都府生まれ。同志社大学文学部卒業。報知新聞社を経て、タンザニア・ダルエスサラーム大学留学。慈恵看護専門学校卒業。2006年「結い言」が、宮本輝氏選考の北日本文学賞の選奨を受ける。09年『いつまでも白い羽根』でデビュー。著書に『手のひらの音符』『晴れたらいいね』『おしょりん』『満天のゴール』『跳べ、暁!』などがある。現在は、京都の脳外科クリニックに勤めている。
きのうのオレンジ/#読了
— ばたやん@読書垢 (@6ZSwW3Y2OfbEmGL) August 12, 2023
「弱音を吐かない人は、いつだってひとりで闘っている」闘病する兄と家族の物語
突然の癌宣告、迫りくる死への恐怖。絶望の中でも人々の幸せを願う遼賀。 秀でたことがなくても誠実に生きてきた。リモコンの5に付いてる小さな突起のように。これを、涙を流さずに読めようか pic.twitter.com/ZRjRjQxaq7
「主人公の人柄に対する母の考察に心をつかまれるものがあった。かくありたし。」
「辛く悲しい話なのに、心が暖かい気持ちになる。自分の価値や生き方を考えさせられる本でした。」
「こんなに悲しい本を今まで読んだことがあっただろうか。。。と言うくらい心に残る素晴らしい作品でした!だから、あたしは、「ホイッスル 」も買って読んでみる。」
|