時穴みみか 藤野千夜 (著) 双葉社 (2024/3/13) 913円

小六の美々加は、シングルマザーのママに恋人ができて以来、学校の帰り道に道草をするようになった。

ある日、黒猫のあとをつけて巨木の根元の空洞をくぐり抜けると、知らない家で目を覚ます。

くみ取りのトイレやダイヤル式電話、学校ではこっくりさんに夢中な級友……。

どうやら昭和49年にタイムスリップしたらしい。当たり前のように美々加を「さら」と呼び、たっぷりの愛情を注いでくれる小岩井家の次女としての日々が始まった――。

優しさと温もりに包まれた、ノスタルジックな冒険譚。

「作者が描きたかったのは、世界を肯定する光なのだと感じました。この本に出会えて本当によかった。心からそう思います。」

「文章がほのぼの、のんびりとしたテンポで進んでいくのでタイムスリップした緊張感はない。
つまり、今と比べてずいぶん、人も物も世界観も変わってしまったなあ、ということをいいたいのかなと思って読んだ。」


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