頭皮の臭いというと、石油のような独特な臭いがすると思います。
これは、地肌から分泌された皮脂が関係しているのです。
もっとも、顔に浮き出ている皮脂をぬぐって、その臭いを嗅いでみればわかるのですが、肌から分泌されている皮脂は、本来であれば、何も臭いがしないのです。
それなのに、なぜ頭皮の皮脂は、石油のような悪臭を放つようになるのでしょうか。
それは、皮脂の分泌が過剰になることが原因なのです。
皮脂が臭うメカニズムを紹介します。
皮脂というと、ベタつきやテカり、毛穴の詰まりなど、悪い印象ばかりが目立ちがちです。
しかし、皮脂は本来とても重要な役割を持っているのです。
その1つは、皮膚や髪の毛に、うるおいやなめらかさを与えて保護することです。
そしてもう1つは、皮膚を弱酸性に保って、雑菌の繁殖を抑制することです。
しかし、皮脂が過剰に分泌されたりすると、毛穴に詰まった皮脂が酸化し、皮脂をエサにしている雑菌が繁殖してしまいます。
その雑菌が脂肪酸を排出したりすることによって、石油臭い臭いがするようになるのです。
また、皮脂に繁殖する雑菌によって頭皮が刺激されると、ターンオーバーが乱れてフケが出やすくなります。
このフケをエサにして、さらに雑菌が増えるという悪循環に陥るのです。