「何時間寝たか」ではなく、「何時に寝たか」がポイント。睡眠の質が上がって熟睡できる『食う寝る養生法』
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睡眠を整えるカギは“10分でも早く寝る”こと
「飲むとぐっすり眠れる」と、ある乳酸菌飲料が話題になっていますね。
品切れ状態で買えないほどですから、それだけ睡眠に悩みを抱える方が多いということでしょう。
でも、『食う寝る養生』なら、特別な飲み物やサプリ、薬に頼る必要はありません。眠りの質をよくするために、自分でできる方法がたくさんあるのです。
まずは、睡眠に関する養生法の中で一番おすすめのものをご紹介しましょう。
これは私自身も毎日のように自分に言い聞かせていることなのですが、“とにかく10分でも早く寝る”です。
睡眠は、“何時間寝たか”よりも“何時に寝たか”が大切です。
夜中の1時や2時に寝るのが当たり前になっていて、眠れているから問題なしと思っているなら、それは間違い。
寝起きのだるさや昼食後の眠気があるなら、睡眠の質が低下しているサインです。
理想は、23時から3時の間にぐっすりと眠っていること。中医学では、この時間帯に眠っていることが、メンタルの安定に欠かせないとされています。
ですから、例えば“夜中の2時に寝て朝10時に起きる8時間睡眠”よりも“23時に寝て朝6時に起きる7時間睡眠”のほうが、体の不調は起こりにくく、疲労も回復しやすいと考えるのです。
とはいえ、「23時までに寝るなんて、絶対に無理!」と思う方がほとんどでしょう。
だから、どんなことならがんばらずにできるかと考えて“10分でも早く寝る”という養生法を導き出しました。
“今日は昨日より10分早く寝る”を週の半分でも実践すれば、それまでより早い時間に寝る割合が増えたことになります。
それを続けていれば、体が10分早いリズムを覚えて、次第に前より少しだけ早く眠くなるといった変化が起こります。
この変化は、あなたの体と心の健康に直結します。
メンタルが不安定な人に知ってほしい。脳内神経物質の「セロトニン」はメンタルの安定に非常に役に立つ作用があります。「セロトニン」を増やす1番の方法は早寝早起きすること。逆に寝るのが遅ければ遅いほどメンタルがもろく不安定になるのが科学的に実証されている。早寝早起き大事です。
— RK (@rknote_) August 16, 2022
“早寝早起き”ではなく、“早起き早寝”が正解
せっかく10分でも早く寝ることを実践しようと思っても、いつも夜更かししている人が早く寝る習慣をつけようとすると、横になっても全然眠くならない……ということが起こりがちです。
そんなときには、一度とにかく早起きしてみてください。
何時に寝たとしても、朝5時や6時に無理やり起きてみましょう。
楽しみがないとなかなか起きられないかもしれないので、おいしいモーニングを食べに行く、ちょっと遠くの公園まで散歩するなど、事前に楽しみになるような予定を組んでおくといいですね。
いつもより早起きしてみると、嫌でも夜は眠気がやってくると思います。
それを数日間は寝不足になりながらでも続けていると、そのうちに早い時間に眠気がやってくるようになります。
そして、とにかく朝起きたら、朝日を浴びましょう。
朝日を浴びると、脳を活発に働かせるホルモンのセロトニンが分泌され、体も心もシャキッと覚醒します。
“早寝早起き”ではなく、“早起き早寝”が睡眠リズムを整えるポイントです。
【肌のキレイな人がやっている習慣】
・腹8分目
・肉と魚は控えめ
・野菜や果物は多め
・間食しない
・1日最低1?の水を飲む
・十分な睡眠と早寝早起き
・毎日快便
・よく笑う
・運動や入浴で体温を上げる
・就寝前3時間は食べない— 一目置かれる雑学 (@trivia_hour) August 13, 2022
どんなものを食べているかが、眠りの質を左右する
「いつも眠りが浅い」「生理前や生理中は眠れなくなる」という非tpは、体内に不要物がたまっていたり、血が不足していたりするのかもしれません。
ストレスや悩みはもちろん不眠に関係しますが、一見何の関係もなさそうに思える食事も睡眠と深い関係があるのです。
甘いものばかり食べたり、ジャンクフードが大好きだったり、毎日のようにお酒を飲みすぎていませんか?
そんな食生活を続けていると、体の中に不要物がたまっていきます。
こうした不要物は体内で熱をつくり、気持ちをたかぶらせるので、なかなか寝つけないといったことにつながります。
思い当たる人は、そうした食べ物をしばらく控えてみましょう。
体内の不要物が減れば、深く眠れるようになってきます。
また、アンバランスな食事を続けていると、血の不足が起こります。
血は私たちが元気に活動するのに欠かせないものですが、実は眠りも血の量に大きく左右されます。
血が十分にあればぐっすり眠れますが、足りなければ睡眠に支障が出るのです。
生理前、生理中はうまく眠れないという方は、普段から血を補うような食材をとっておくことをおすすめします。
なつめやプルーンをおやつ代わりにしたり、黒ごまをなんにでもふりかけてよく噛んで食べるようにするといいですよ。
食事と睡眠は、どちらか一方だけを整えれば健康になれるというものではありません。
どちらも相互に関係しながら健康を支えています。
とはいえ、一度にすべてを完璧にしようなんて思わなくても大丈夫です。
今日より明日はちょっと健康に過ごせるように、がんばらなくていい『食う寝る養生』をお試しください。
東洋医学の『黄帝内経』
【春】暗くなったら身を休め、朝は暗いうちから起き出しなさい
【夏】暗くなったら身を休め、朝は暗いうちから起き出しなさい
【秋】日が暮れたら身を休め、朝は暗いうちから起き出しなさい
【冬】日が暮れたら身を休め、朝はゆっくり日が昇ったら起きなさい
秋は早寝早起き。 pic.twitter.com/LFrPywFrH8— 自律神経調整術 森田遼介 (@harikyumorita) August 19, 2022
病気にならない食う寝る養生: 予約の取れない漢方家が教える 櫻井大典 (著) 学研プラス (2022/7/21) 1,595円
結局、「食べて寝る」のが最強の健康法!
予約の取れない人気漢方家・櫻井大典さんが、不調を改善して病気にならないための、食事と睡眠の新常識を教えます。
「水を1日2リットル」「朝食に野菜サラダとヨーグルト」「主食は玄米」「一年中、決まった時間に起きる」「ぐっすり昼寝する」……それ全部、“あなたには”合いません!
人の体は食べたものと睡眠でできています。
細胞は周期の短いものだと数日、長いものでも数年で入れ替わります。今のあなたの体をつくっているものは、数年経ったらほぼすべてが入れ替わり、まったくの別人に生まれ変わっていると言ってもいいのです。
細胞は摂取した食べ物からつくられ、体の回復はおもに睡眠中に行われます。
そう聞くと、食事と睡眠が重要だと感じませんか?
また、人の体をめぐる気(エネルギー)や血や水も、もちろん食べたものと睡眠でつくられます。
気・血・水のバランスが崩れると、体の不調だけでなく、心の不調も起こりやすくなります。
だから、食事と睡眠は、体調はもちろん、メンタルにも大きく影響するのです。
食事と睡眠をよくすれば、不調が消え、心も安定し、病気にならない体を手に入れることができます。
ただ、巷で流行っている「毎日○○を食べて健康になる」などの健康法すべてが、あなたに合うとは限りません。
むしろ、合わないことのほうが多いくらいです。
本当の「体にいい食事」とは、「あなたの体質や今の体調、ライフスタイルに合った食事」です。
では何が、あなたに合った食事なのか?
本書を読めば、それがわかります。
年間数千件、延べ4万件以上の健康相談を受け、人それぞれの違う悩み(不調、症状)に寄り添ってきた著者だからわかるのです。
ここまで聞くと、「漢方家のすすめる食事や睡眠って、いろいろ我慢してストイックに頑張らないといけないのでは?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
それどころか、ゆるくて拍子抜けするくらいです。
でも、ゆるくて簡単だからこそ、挫折しないで続けられるし、結果、健康になれるのです。
果報は食べて寝て待て。
簡単で、ゆるく実践できる「体も心も劇的に変わる食事と睡眠」を、ぜひあなたも知ってください。
「いつも櫻井先生のTwitterや本を見ていますが、食養生に加えて、睡眠のことをこんなに詳しく書かれているのは初めて。不眠ではないけれど、加齢とともに眠りの質が悪くなっているなと感じていたので、すごく参考になりました。普段の食生活が眠りの質に影響していると知ってビックリ。特に生理前に眠れなくなるタイプなので、本書に書かれていた理由に納得できました。黒ごまを積極的に食べようと思います!」
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