心地良いと思ってた新車の匂いは実は有害だった!?

「新車の匂い」は有害だった!? いったい何の匂いなのか

納車された新車や、ディーラーで展示されている車に乗った際、新車特有の匂いを感じた経験がある人は多いでしょう。

この匂いは、いわゆる新車の匂いと呼ばれるものですが、匂いの原因となっているものはなんなのでしょうか。

化学物質や素材の匂いが原因!

新車の匂いと呼ばれる匂いは、ある化学物質が原因の1つとなっています。

ある化学物質とは、揮発性有機化合物“Volatile Organic Compounds”のイニシャルを取って「VOC」と呼ばれるものです。

揮発性有機化合物とは、ホルムアルデヒドやトルエン、トリクロロエチレンといった化合物であり、車のインテリアを造るために用いられている接着剤や塗料などに含まれています。

これらの有機化合物は常温で揮発しやすいという性質を持っているため、新車に乗ると車内に漂う独特の匂いを嗅ぐことになるのです。

本革の匂いは心地良いが

また、揮発性有機化合物だけでなく、場合によっては使われている素材そのものの匂いを感じる場合もあります。

例として挙げられるのは、ウレタンやゴム類、シートに使われている本革などでしょう。

これらも接着剤や塗料などと同じく、新品の場合は特有の匂いを放つのです。

ただし、車に使われている揮発性有機化合物は、ただちに健康被害を引き起こす量ではないものの、粘膜や皮膚に刺激症状を起こすシックハウス症候群の原因とされています。

そのため、自動車業界内でも問題となっており、国内で自動車を生産するメーカー14社からなる日本自動車工業会では、揮発性有機化合物を低減する取り組みを行っているようです。

いずれ匂いは消える

新車特有の匂いは、その発生源が次第に揮発したりほぼ無臭になることから、いずれは消えてしまうものです。

それでも我慢できないという人は、徹底的に車内を換気することで揮発を促進したり、無香タイプの消臭剤を使うことで感じる匂いを低減することができます。

新車だからこそ感じる匂いであるため、清潔感や優越感も感じられて好きだという人もいるかもしれませんが、苦手な人は試してみてもよいでしょう。



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