ジウジアーロデザインの独創的な意匠に身を包んだ、国産唯一の量産ロータリーエンジンマシン=スズキRE-5。
497ccのシングルローターを採用し、全域でスムーズな回転とフラットなトルク特性を発揮。
2年間で約6000台程度が生産された。オイルショックさえなければ…別の未来が待っていたかもしれません。
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オイルショックの煽りを受けた悲劇のマシン【スズキ RE-5】
ドイツの発明家ヴァンケル氏が考案したロータリーエンジンは、ピストンの往復運動により動力を生み出す従来方式のエンジンに対して、ローターが回転することで動力を得ます。
サイズをコンパクトに抑えることができ、ストローク型と比べると低振動で、さらに従来の4ストよりも高出力が得られるという特徴がありました。
ヤマハが1972年の東京モーターショーで発表したロータリーエンジン搭載のプロトタイプモデル RZ201が幻のマシンとして歴史の影に消えた一方、
スズキは翌年の同ショーにて日本発の量産ロータリーバイク RE-5を発表しました。
あと 気になったのが スズキ RE-5
バイクで初めてのロータリーエンジンで500cc排出する当時としては最新鋭のレシプロエンジン搭載のマシンで、かの有名なジウジアーロがデザインしたという。
メーターハウジングから茶筒という愛称で親しまれた。 pic.twitter.com/iFVqC0kTia— 珍快速 (@thx1137xht) November 20, 2022
デザインはジウジアーロ
スズキは1970年にNSU/ヴァンケル社とロータリーエンジンの技術提携を行い、独自の開発改良を繰り返していたのです。
デザインはイタルデザインのジウジアーロとくれば、スズキの本気度が分かるはず。
スズキ歴史館巡り、その2
スズキRE-5
確か市販二輪車で初のロータリーエンジンだったかな。
始動させると茶筒の形をしたメーターのバイザーがパカッ!と開く近未来的な仕様車w pic.twitter.com/wyDYrbPHQy— たけう (@az_4x4) November 16, 2022
オイルショックと燃費の悪さが…
こうして開発コンセプト通りの「レシプロ750ccに匹敵する性能を有するツーリングモデル」が完成しました。
しかしオイルショックによる市場の冷え込み、またロータリー特有の燃費の悪さが要因となり、わずか6000台程度の生産で幕を閉じることになったのです。
ネットの声
「ヤマハ・スズキ・カワサキはロータリーエンジンのバイクを試作し、スズキだけが市販化している。ホンダは宗一郎氏がロータリーエンジンに否定的で開発させて貰えなかったと、ホンダ副社長だった入交昭一郎氏が回想されてましたね。」
「やっぱりスズキは昔から面白いなー。また、あっと驚かせるバイクを出して欲しいね。」
「30年前に中古車販売店で一度だけ見たけど音も聞いてみたい。」