悪い奴には死を…確かにそうだけど『ジョジョ』の敵キャラの末路がひどすぎる

確かに悪い奴だけど? 『ジョジョ』敵キャラたちのひどすぎる末路

「永久に死ねなくなる」罰は、やりすぎ?

『ジョジョの奇妙な冒険』(著:荒木飛呂彦)には、救いようがないほどに悪に染まった敵キャラが多数登場します。

人の心を弄び、平気で殺人を行うような、まさに「吐き気をもよおす『邪悪』」そのものといっても。過言ではない奴らです。

そんな「悪」に対し、『ジョジョ』の「黄金の精神」を持った主人公たちは、しかるべき処置をとってきました。

ところが、なかには「確かに悪いけれど……いくら何でもやりすぎでは?」と罪に対する罰が重すぎる、「オーバーキル」な末路をたどった敵キャラも少なからずいます。

代表的な例では、2部の究極生命体・カーズや、5部のギャングのボス・ディアボロのラスボスふたりがいました。

彼らは極悪な行為を行ってはいましたが、最終的に訪れた「永久に死ねなくなる」罰には、少し同情してしまう方もいるでしょう。

さて、他に「オーバーキル」された敵キャラは誰がいたのでしょうか。

清々しいほどのやられっぷり

例えば、第3部に登場した吸血鬼・ヌケサク。DIOとの最終決戦を前に登場し、『ジョジョ』屈指の雑魚っぷりを披露したキャラです。

後頭部に女の顔があるというスタンドですらない微妙な能力の持ち主で、承太郎たちを完全に出し抜いたつもりが、手の向きを変え忘れてあえなく「オラオラ」されます。

そのまま無理やりDIOの元へ案内させられると、今度はDIOが自身の能力をアピールする材料として使用され、棺桶のなかで気の毒な最期を迎えたのでした。

また同じく第3部のオインゴ・ボインゴ兄弟の弟・ボインゴも、かなりひどい目にあっています。

彼は近い未来を予知するスタンド「トト神」で、承太郎たちを翻弄しようとしますが失敗。

そして、二度の失敗後、改心して自分の能力を世のため人のために使おうと決意しますが……その矢先に蹴飛ばした木箱がイギーに当たり、ブチ切れたイギーによってあえなく病院送りにされました。

改心したとて、そう簡単にはゆるされないのが『ジョジョ』流の「オーバーキル」です。

第4部は、特殊な末路をたどる敵キャラが多くいました。

例えば連続殺人鬼の片桐安十郎(アンジェロ)は、東方仗助のスタンド「クレイジー・ダイヤモンド」によって「アンジェロ岩」にされてしまいました。

ある意味、罪の重さにふさわしい永遠の責め苦の罰と言えるでしょう。

一方、相手を紙にして封印してしまうスタンド「エニグマ」を操る少年(宮本輝之輔)は人間の恐怖心につけこむいやらしい攻撃を仕掛けてくる悪であり、吉良吉影の父の依頼で仗助たちを殺すつもりだったのは間違いありません。

ただ、あくまで彼の殺人は「未遂」でした。

しかし、宮本は最終的に「クレイジー・ダイヤモンド」で紙と融合した本の姿に変えられてしまい、半永久的な罰を受けることになります。

作中ではちょっとしたオチのように描かれていますが、ある意味で死よりも恐ろしい最期です。

オーバーキルにもほどがあるやられっぷり

第5部の序盤に登場した「涙目のルカ」も、またあくどいギャング構成員であることは確かですが、スタンド使いでもなんでもない小悪党でした。

彼はジョルノ・ジョバァーナのスタンド「ゴールド・エクスペリエンス」で返り討ちにされ、意識不明の重体になります。

その後、組織に解体され、「目玉」など遺体の一部が脅しに使われる始末でした。

ある意味、「ギャング」すぎる最期を迎えた男でもあります。

第6部に登場したDIOの息子、ドナテロ・ヴェルサスはその人生がすでに「オーバーキル」状態でした。

親からかわいがられず家出したところ、思い違いで窃盗犯扱いされ、更生施設に入れられてからも、不幸は続き……さらに、プッチ神父には利用されるだけされて、最終的に始末されます。

作者から「本当に幸せになってほしいものだ。」と言われるほど、運命に翻弄されてしまったキャラクターでした。

他にも第7部のウェカピポに裏切られ、復讐しようとするも敗れて川底で永久に動けなくなったマジェント・マジェント、第8部の「ミラグロマンの呪い」の被害者で、呪いをなすりつけようとした東方常秀に返り討ちにされ「呪い」の渦中に戻された苦竹財平など、『ジョジョ』の世界においては定期的に「オーバーキル」な末路を歩む者が現れます。

罪と罰のバランスが見合うとは限らないのも、リアルな「人間賛歌」の一面なのかもしれません。

ネットの声

「みんな相応な死に方だと思うけどね。ただ、吉良に関しては甘いと思うくらい。早人が言っていたように、交通事故ではなく裁かれてほしかった。あと、印象に残るという意味では、3部のアヌビス神と5部のノトーリアス・B・I・Gかな。アヌビス神は川底で錆びていくのを待つのみというもの悲しさがあるし、ノトーリアスB・I・Gに関しては、結局倒せずに海を漂い続けるという、ある意味カーズに通じる無常感がある。」

「カーズはどうなんだろう?自分で発熱して、氷を溶かして宇宙遊泳するとかできないのかな??大気圏突入の際の熱でも、プロテクターを工夫すれば細胞の一個くらい残せるだろうし、細胞が一個あれば、そこから復活できるんじゃないかな??それとも、究極生物よりEDAJIMAの方が上なのかな??」

「カーズやディアボロを思えば、吉良はかなり恵まれた最期でしたね。死の直前まで自分の勝利を確信していた上に、好みの手をしている女医さんに変態トークをご披露できてご満悦。さらに死後も読み切りに登場させてもらえる厚遇ぶり。一周回ったジョジョリオンではむしろ主人公的ポジションですらあった。よっぽど荒木先生に気に入られているのでしょう。」

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