スポーツドリンクに負けない牛乳のメリット…デメリットも確認

今さら聞けない牛乳のメリット・デメリット スポーツドリンクにも負けない効果とは

実は体を大きくしたい成長期は、毎日飲んでいたものの、大人になってからすっかり飲まなくなった、という人は結構います。

しかし、牛乳は体作りに必要なタンパク質、カルシウム、炭水化物(糖質)、脂質を一気に摂れる、非常に栄養価に富む飲み物。

筋肉量の維持、骨作り、疲労回復に必要な栄養成分が豊富です。

そこで、改めて牛乳のメリット・デメリットについて整理してみましょう。

(※文中の栄養成分値はコップ1杯(200ml)の牛乳)。

2種類のたんぱく質×ロイシンで筋肉作りをバックアップ

牛乳に含まれる、たんぱく質は2種類。

吸収の早いホエイプロテイン(20%)と、ゆっくり吸収されるカゼインプロテイン(80%)です。

これらのたんぱく質には、体内で作ることが出来ない必須アミノ酸も多いのが特長。

アミノ酸のなかでも筋たんぱく質の合成を促すロイシンが豊富。牛乳コップ1杯には、Lサイズのゆで玉子1個や、リカバリーを目的とした市販のプロテインと、ほぼ同量のたんぱく質とロイシンが含まれます。

アミノ酸は筋肉のダメージを抑制し、回復を促すだけでなく、疲労の軽減やエネルギー源となる栄養成分。

ホエイとカゼインを上手に摂ることで、長時間にわたり、血中に必用なアミノ酸を供給することができます。

運動後の疲労回復に有効な炭水化物が豊富

運動後に起こる筋疲労の原因の一つに、筋肉内のグリコーゲンの枯渇が挙げられます。

牛乳に含まれる糖質「乳糖」は、運動後の筋グリコーゲンの回復に有効です。

また、糖質はたんぱく質を同時にとると、骨格筋への取り込みが高まり、筋グリコーゲンの回復がより促進されるという報告もあります。

さらに、体たんぱく質への合成をバックアップ。筋肉のダメージを抑制します。

つまり、糖質とたんぱく質、この2つの栄養を同時に摂れる牛乳は、高い機能性を謳うスポーツドリンクやゼリー飲料にも負けない飲み物なのです。

ちなみに、アメリカのスポーツシーンでは、運動後の疲労回復のための補食として、必ずといってよいほど「チョコレートミルク」が登場します。

これは、牛乳にチョコシロップを加えた甘いドリンク。

牛乳の良質なタンパク質に、砂糖や水あめからできたチョコシロップを入れることで、炭水化物をさらに強化。

素早いリカバリーを狙います。

コップ1杯のカルシウム量は成人の1日の推奨量の1/4~1/3

カルシウムは日本人に不足しがちな栄養素の一つです。

骨の材料となるカルシウムが不足すると骨密度の低下し、疲労骨折、骨粗鬆症の原因になります。年間を通してケガなくプレーするためにも、十分に摂ってほしい栄養素です。

牛乳コップ1杯に含まれるカルシウム量は220mg。

これは、成人男性の1日の推奨量の約1/4、成人女性の約1/3にあたります。

しかも、牛乳のカルシウムは小魚や野菜よりも吸収率が高く、効率よく摂ることができます。

体の機能を調節するビタミン、ミネラルをまんべんなく含む

そのほか牛乳には、エネルギー代謝に欠かせないビタミンB2、動物性食品を控える人に不足しやすいビタミンB12、目の健康を維持するビタミンA、カルシウムの吸収を助けるビタミンDなどが多く含まれます。

また、発汗で失われるミネラルもまんべんなく含まれています。

知っておきたい「牛乳のデメリット」も紹介

牛乳のメリットの一つに挙げた乳糖はデメリットにもなります。

特に東洋人は乳頭をうまく分解できない「乳糖不耐症」の方は少なくなく、量を飲みすぎるとお腹が張る、下痢をするといった症状を起こす人がいます。

それでも多くの人は、量や選び方によって症状を和らげることが可能です。

一般的に乳糖不耐症の方でも、1日12~15gの乳糖(牛乳250~300ml程度にあたる)であれば、下痢などの症状を起こさずに許容できると言われています。

温めてゆっくり飲むことでも、つらい症状が和らぎますよ。

「まったく飲めない」という人は、乳糖が入っていない牛乳を選ぶ、乳製品のなかでも乳糖が少ない発酵食品(チーズやヨーグルト)をこまめに摂ります。

また、プロテインパウダーも乳糖の量が少ないたんぱく源です。

お腹の調子をみながら、自分に合ったものを見つけましょう。

食事は習慣です。牛乳は栄養が豊富とわかってはいても、自分でいつ・どれくらいは飲もう、としっかり意識しないとなかなか摂れないもの。

牛乳はトレーニング前・後、食事中、補食(夜食含む)と自分に合うタイミングでいつでも摂ってOKなので、どのタイミングであれば摂りやすいかを、是非一度、見直してみてください。

ネットの声

「適度にならいいですよね。料理に使用したりします。基本的にお乳なので、普通は赤ちゃんが摂取するもの。乳離れした人には、過剰摂取は良くないのは当たり前。」

「骨粗鬆症なりかけて、乳糖不耐症にも大丈夫な牛乳を飲むようにしたら、飲み過ぎたみたいで血圧に問題が出てきた。今は牛乳の量を減らしてスキムミルクを足してる。年齢や生活習慣に合わせて程々に飲みのが良い。」

「アルブミンが豊富なので、熱中症、脱水症状の防止にもいいですよ。」



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