コロナ黙示録 海堂尊(著)宝島社(2020/7/10)

桜宮市に新型コロナウイルスが襲来。その時、田口医師は、厚労省技官・白鳥は――

そして“北の将軍”が帰ってくる!

ダイヤモンド・ダスト号で起きたパンデミックと忖度政治。今、病院で起きていること。

これは虚構か真実か。作家・医学博士の海堂尊が描き出す、現代ニッポンの“今”

世界初の新型コロナウイルス小説、刊行!

2020年、東京オリンピックを前にした世界に、新型コロナウイルスが襲来した。

豪華クルーズ船ダイヤモンド・ダスト号で感染者が発生、この対応で厚労省を始めとする安保政府は後手に回る。

一方、北海道の雪見市救命救急センターでもクラスターが発生。速水晃一センター長を始め、対応に追われる。

クルーズ船感染者を、東城大学医学部付属病院ホスピス病棟、黎明棟で引き受けることになり新型コロナウイルス対策本部に任命された田口公平がその任にあたる。

一方、東京ではかつて「日本三分の計」を打ち出し、挫折した元浪速府知事・村雨を筆頭に政策集団・梁山泊が安保内閣の打倒をめざしていた……。

「念のため書くと登場人物名・団体名はすべて架空のフィクションです(笑)ですが、内容は多岐にわたり丁寧な取材に基づいている事がよくわかります、物理的に驚く程の内容で、個々のエピソードは私自身がどれだけフォロー出来ていたのかの確認や反省になりました。冒頭に登場人物の一覧も有りますので、調べ直す助けになりました。中には『まさかぁ!」と思うような内容もありますが、僕の知る限りすべて間違っていませんでした。もちろんあの海堂さんの作品ですのでこのボリュームを楽しく読むことができます。
おすすめです」

「ドタバタと軽快に話が進みますが、官邸内や官僚の思惑が交差し、コロナ感染を食い止めようとする医療と経済を立て直そうとする政治のはざまで本当に大切なものは何かを考えさせられました。」

「文学作品としての出来栄えがいいとは言えないかもしれない。現在進行形の支離滅裂な世情「科学的にあり得ない検査抑制論」、「金権政治に堕ちて脈絡のない政策」を真っ向から批判することが、マスコミもノンフィクションも出来ない以上、このような形で示すしかないのかもしれない。経世済民の書として、後世の教訓の書として、高く評価されるべきである。『あくまでもフィクションですから』。こんな国があるはずないですよね。」


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