多くなったといわれる脂肪摂取量。
脂肪摂取量の望ましい量は、エネルギー量に換算すると、
すべての栄養素によるエネルギー摂取総量のうちの25%未満に抑えるのがよいとされています。
ところが、現在では男性の約44%、女性の約54%がこの25%のラインを超えているのです。
こうしてみると、糖尿病にならないための食事の工夫は、脂肪摂取量を減らすところから始めるのが筋といえるでしょう。
脂肪の多くは食事の中のおかず(主菜)に含まれています。
食材そのものの脂肪や調理で使用する油を減らすことを考えなくてはいけません。
主菜はたんぱく質の供給源ですが、それなら肉類より魚介類や大豆・大豆製品(豆腐や納豆など)がおすすめです。
肉類がコレステロールを増やす脂肪を多く含むのに対し、
そのいっぽうで魚介類や大豆・大豆製品に含まれている脂肪はコレステロールを減らす不飽和脂肪酸が多いのです。
これによって、糖尿病ばかりでなく、いま問題になっているメタボを防ぐのにももってこいの食材といえます。
その点、私たちが親しんできた日本型の食事である和食は、メインのおかずに魚介類や大豆・大豆製品が登場することが多いです。
主菜以外の副菜でも、小鉢類をそろえることで野菜やきのこ、豆類、海藻類がとりやすくなっています。
また、ごはんを主食にすることで、和風以外にも洋風、中華風などよく合うおかずのバリエーションが広がります。
これにみそ汁など汁ものを加えた「一汁三菜」という食事様式は、栄養のバランスがとてもよく、
洋風の食事に比べてエネルギー量が低めに抑えられるのです。