知られざる国鉄遺産“エキナカ”もう一つの鉄道150年 髙木豊 (著) 日刊工業新聞社 (2022/10/14) 2,970円

2022年10月14日、鉄道開業150年を迎える。

最大のエポックメーキングは国鉄分割民営化(1987年4月1日)で、JR発足は鉄道開業から培ってきた「国鉄史観」「鉄道至上主義」からの決別でもあった。

裏方的存在だったエキナカ企業という「国鉄遺産」を改めて検証する。

○民営化を迎えた当時の新聞記者だから知っている事実

表には出ていない民営化のアナザーストーリーを、37年間、国鉄改革をウォッチしてきた著者が赤裸々に告白。

○「エキナカ」発の企業・団体の実態

JTB、鉄道弘済会、日本通運、日本テレコム(現ソフトバンク)、日本食堂など、エキナカから誕生した「エキナカ企業」という視点から、鉄道150年を振り返ります。

○知られざる「国鉄から派生した事業」も解説

日本の義肢装具技術、福祉事業は国鉄がけん引したものでした。交通事業だけでなく、幅広い分野に多大なる影響を及ぼしてきた国鉄の姿を解説。

○駅弁は絶滅危惧種?!

エキナカを代表する「駅弁」にもクローズアップします。日本の文化と密接に絡み合い、駅弁は普及・定着してきました。ただ、駅弁にも暗雲が!駅弁事業者の活躍を取り上げます。

目次(一部抜粋)
<第1部 国鉄の115年とJRの35年>

第1章 国鉄遺産 駅空間
第2章 国鉄分割民営化の衝撃 ―エキナカ巨人の解体―
第3章 国鉄改革をエキナカから考える
第4章 エキナカから見る「国鉄一家」の功罪

<第2部 知られざる駅弁文化>
第5章 エキナカ絶滅危惧種「駅弁」の危機
第6章 駅弁は日本が誇る文化遺産

「長年、鉄道をウォッチしてきた著者だけあって、取り上げている題材が興味深く、解説は安定した記述の印象です。
ただし、あまりにも偏った文章表現が、頻繁の登場するため、読んでいると不快になります。
例えば、当事者が、課題を解決するため様々なアイデアと苦労で進めて来たことに対して、筆者は、何の根拠も示さず、何か裏工作を狙って行われたかのごとく、表現します。また、文化財を「ダシ」に使って容積率を、ウマく利用したなどと悪意を感じる文章表現が、たびたび登場してウンザリします。
筆者の当事者に対する考えは自由ですが、何の根拠もなく、否定的な表現を繰り返し、相手を陥れようとする文章では、稚拙でしかありません。」


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