こんなにも世界が変ってしまう前に、わたしたちが必死で夢みていたものは――
感染症が爆発的流行を起こす直前、 東京で6人の男女が体験する、甘美きわまる地獄めぐり。
ギャラ飲み志願の女性、深夜の学校へ忍び込む高校生、 寝たきりのベッドで人生を振り返る老女、 親友をひそかに裏切りつづけた作家…… かれらの前で世界は冷たく変貌しはじめる。
これがただの悪夢ならば、目をさませば済むことなのに……
世界中が切望していた2年半ぶりの最新作、ついに刊行!
「春のこわいもの」本日刊行になりました。子どもの頃から、過去のある時点を振り返り、世界がつねに「この時は、まだこんなことになるなんて知る由もなかった」で満ちていることが恐ろしかったです。誰しもが災厄の直前にいるという逃れられない「今」についての作品集です。よろしくお願いします pic.twitter.com/Y8yUiU62Nm
— 川上未映子 Mieko Kawakami (@mieko_kawakami) February 28, 2022
川上 未映子
大阪府生まれ。2007年、デビュー小説『わたくし率イン 歯ー、または世界』で第1回早稲田大学坪内逍遥大賞奨励賞受賞。2008年、『乳と卵』で第138回芥川賞を受賞。2009年、詩集『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』で第14回中原中也賞受賞。2010年、『ヘヴン』で平成21年度芸術選奨文部科学大臣新人賞、第20回紫式部文学賞受賞。2013年、詩集『水瓶』で第43回高見順賞受賞。短編集『愛の夢とか』で第49回谷崎潤一郎賞受賞。2016年、『あこがれ』で渡辺淳一文学賞受賞。「マリーの愛の証明」にてGranta Best of Young Japanese Novelists 2016に選出。村上春樹との共著『みみずくは黄昏に飛びたつ』、『すべて真夜中の恋人たち』など著書多数。
2019年、第73回毎日出版文化賞受賞した『夏物語』は、20年ニューヨーク・タイムズが選ぶ「今年読むべき100冊」やTIMEの「今年のベスト10冊」などにも選ばれ、現在40カ国以上で刊行が進められている。
待ち侘びていた川上未映子『春のこわいもの』を読んでる。装丁すてき。
相変わらず唯一無二な文体の語りと、技巧的で現代的な文体で時代を映した作品が交互に迫ってくる印象。二人称小説すごいよ…
でもやっぱり流れるように語る「らしい」文章が本当に好き pic.twitter.com/k1fJ4Z2K01
— チーボーを推す (@nemunemutrio) February 27, 2022
「短編集
さりげなくコロナ禍を取り入れ、そのなかコロナとは殆ど関わらず、人間夫々の思惑を描いている。
すべて怖い物語でした。」「発売日まで楽しみにしてわざわざ書店まで行って紙の本を買ってくるレトロな喜びを今夜は川上未映子さんの新刊で目一杯味わってる。」
「春のこわいものゲットしました。いまのこの世界はつまり、未映子さんの作品をリアルタイムで読める世界でもあるのだなと思うとなんだか悪くないような気分にもなれる不思議。」
「不安や孤独という透明な膜の様なものが世界を覆っている時代。新型ウィルスが広がったことにより、透明な膜に色がつき明確に不安や孤独を感じる様になった。そんな世界を生きる人々の心の中に深く潜り込んでいき光や闇を見つけるそんな物語。」
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