共に関ヶ原で生まれ育った12歳の多聞と龍之進は、1600年、大いくさの戦場でそれぞれ、人買いにさらわれてしまう。
その後、多聞は宣教師に救われ、龍之進は篤実なポルトガル商人の家にもらわれた。
長崎の南蛮社会で運命の再会を果たした二人だったが、歴史の荒波は平穏な日々を与えてはくれなかった。
龍之進は養父が異端者のレッテルを貼られて没落、多聞には禁教政策のうねりが襲う。
苦難の末、遠く海を渡ったマカオで再び邂逅した二人は、片や貿易商人、片やイエズス会士として逞しく成長していくが、やがてマカオを攻め取ろうとするオランダとの死戦に起つ。
友情、恋、懊悩、決断――人を信じて清々しく生きる。
徳川幕府黎明期、一寸先も見えない激動の中で、必死に道を求めた名も無き魂。
感動を呼ぶ瑞々しき大河巨篇!
新刊『南蛮の絆 多聞と龍之進』、お読みになった方から「苦難にあっても立ち上がろうとする主人公の姿が胸に迫った」「映像が浮かぶので映像化してほしい」「終わりにじ…んときました」「トリスタンの愛がいい。バレンテの人物像もいい」等、ご感想をありがとうございます。励みになります。#小説
— 大村友貴美(おおむら・ゆきみ)@小説家 (@omurayukimi) May 18, 2022
著者について
1965年岩手県生まれ。中央大学文学部卒業。
2007年『首挽村の殺人』で第27回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、デビュー。
他の著書に『奇妙な遺産』『犯罪に向かない男』『存在しなかった男』『前世探偵カフェ・フロリアンの華麗な推理』『梟首の遺宝』『緋い川』などがある。
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