「過去は現在の光に照らされて初めて知覚できるようになり、現在は過去の光に照らされて初めて十分理解できるようになるのです」。
歴史学への最良の入門書を全面新訳。
未完に終わった第二版への序文、自叙伝、丁寧な訳注や解説などを加える。
達意の訳文によって、知的刺激と笑いに満ちた名講義が、いま鮮やかによみがえる。
今朝の日経「文化時評」で、カー『歴史とは何か 新版』が大きく取り上げられました。
「いわば『知のリベンジ』を果たそうと新訳を手に取ったに違いない。教養主義の残り香を吸った知的貧乏性の元学生としては、同じ心情の人たちがあちこちから現れ出たようでうれしい思いがする」。深田武志記者。 pic.twitter.com/pC97sS7xhK— komei odano (@komei1107) August 21, 2022
■目次
はじめに(R.W.デイヴィス)
第二版への序文
第一講 歴史家とその事実
第二講 社会と個人
第三講 歴史・科学・倫理
第四講 歴史における因果連関
第五講 進歩としての歴史
第六講 地平の広がり
E.H.カー文書より――第二版のための草稿(R.W.デイヴィス)
自叙伝
補註
訳者解説
略年譜
索引
【文化時評】「『歴史とは何か』」とは何か」。5月に出たE.H.カー著「歴史とは何か」の新訳が売れています。1962年に出た旧書を読んで「ちんぷんかんぶん」だった自称「教養主義の残り香を吸った知的貧乏性の元学生」の筆者が新訳に再挑戦しました。 さてその結果は。21日付朝刊より。#nikkeithestyle pic.twitter.com/e4nb7hkPOJ
— NIKKEI The STYLE (@NIKKEITheSTYLE) August 20, 2022
「すでに25,000部も売れたそうで、この分野の本は、せいぜい5,000部どまりで、驚異的な数字だそうです。日本の教養人もなかなかのものです、しかし私のように世界史の知識がないと、正直かなりつらい中身です。頑張って読んでいます。教訓や格言は盛り沢山で、パフォーマンスはよい本です。」
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