ウォーキングとサイクリング…健康に良いのはどっち?

「ウォーキングとサイクリング」ではどちらが健康のメリットが大きいのか?

適度な運動が健康にいいことはよく知られており、運動の中でもウォーキングとサイクリングは思い立ったらすぐにできる手軽さが魅力で、トレッドミルやフィットネスバイクを使えば天気に左右されず家の中でも可能です。

そんなウォーキングとサイクリングを比較すると「どちらがより優れた運動になるのか?」を、科学系ニュースサイトのLive Scienceがまとめました。

Live Scienceは、ウォーキングとサイクリングを「いい運動になるのはどっち?」「ダイエットに向いているのはどっち?」「長期的な効果があるのはどっち?」の3つの観点で比較したのです。

いい運動になるのはどっち?

ウォーキングにもサイクリングにも、「健康の維持に役立つ運動になる」という研究結果があります。

例えば、スポーツ科学を専門とする査読付き医学雑誌であるBritish Journal of Sports Medicineに掲載された2018年の研究によると、「1分間に100歩以上のテンポで歩くとフィットネス効果が得られる」とのこと。

一般的に、普通歩きの速度の分速70メートルで歩けば、1分間の歩数は100歩くらいになるとされているので、それほど早歩きしなくても十分な運動強度になると言えます。

一方サイクリングは、ワークアウトの種類によっては短期間で激しい運動効果を得ることができます。

フィットネスやトレーニング技術の開発を行っているHeart Zonesによると、フィットネスバイクで最大心拍数の60~70%に相当する「心拍ゾーン2」の運動を30分間行うと、消費カロリーの70~85%を脂肪の燃焼で、残りを炭水化物の消費でまかなうようなエクササイズが可能とのこと。

こうした点から、イギリスのスポーツジムであるMADEの創設者でフィットネスの専門家でもあるペニー・ウェストン氏はLive Scienceの取材に対し、「脚部の筋肉を鍛えて引き締まった足を手に入れたいなら、ウォーキングとフィットネスバイクの両方をやるのが理想的だと思います。

また、坂道などの地形を歩くのは特にお勧めです。筋肉を維持するには脂肪組織の4倍もカロリーを要するので、脂肪の代わりに筋肉をつければ体重も減らせます」と述べて、ウォーキングとサイクリングの両方がいい運動になるとアドバイスしました。

ダイエットに向いているのはどっち?

軽い運動の代名詞でもあるウォーキングですが、実はシェイプアップや脂肪燃焼にはとても効果的とのこと。

ウェストン氏によると、ウォーキングは30分で約200kcalを消費することが可能で、足だけでなく全身の脂肪を減らす効果が見込めるそうです。

「30分で約200kcal」というのは平地をウォーキングした場合なので、坂道など歩く地形を変えることでより多くのカロリーを消費することができます。

フィットネスバイクはウォーキングよりさらに消費カロリーが多く、30分で300kcalを消費することができます。

また、2010年の研究では「屋内でのサイクリングと低カロリーの食事を組み合わせると、体重と体脂肪の両方を減少させる効果がある」ことが判明したほか、血液中の脂肪であるコレステロール値やトリグリセリド(中性脂肪)値が改善したことも確認されました。

こうした点から、ウォーキングとサイクリングのどちらもダイエットに向いていますが、どちらかと言えばサイクリングの方がより効果的と言えます。

長期的な効果があるのはどっち?

のべ1843人が参加した42件の実験データを分析した2015年の研究により、定期的にウォーキングをすると血圧・安静時心拍数・体脂肪率・肥満度・コレステロール値・うつ病に関するメンタルヘルスのスコアが改善するなど、幅広いメリットが得られることが分かっています。

また、イギリス・グラスゴー大学が発表した2017年の研究では、自転車での通勤により心血管疾患やがんを含む全般的な病死のリスクが41%減少することが確かめられました。

この研究ではまた、定期的にウォーキングをしている人はもっぱら公共交通機関を使う人に比べて、心血管疾患で死亡するリスクが36%低いことも判明しました。

つまり、ウォーキングとサイクリングの両方に長期的な健康上のメリットが認められたことになりますが、サイクリングには「関節への負担が少なく、足の関節などに問題を抱えている人やケガから回復した直後の人が運動する際に問題が悪化する可能性が低い」というメリットがあります。

また、屋内で使うフィットネスバイクの場合は負荷を調節しやすいのもポイントです。

こうした点からLive Scienceは、「ウォーキングやサイクリングの効果は、トレーニングの頻度や食生活など個人ごとに違う要素によって左右されますが、運動の負荷や消費カロリー、ダイエット効果や自然死リスクの低減といった観点から評価すると、サイクリングに軍配が上がります」と結論づけました。



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