「僕はもうセックスのことで責められなくていいんだと」妻の彼氏と同居、離婚…セックスレスだった元夫婦が語る、「その後」の生活
『夫公認彼氏ができました セックスレスにとことん向き合った夫婦の13年レポ』
結婚1年目でセックスレスとなったわかぴょんさん(49)とみかさん(42)。
「性」のズレに対して真剣に悩み、とことん向き合った末に選んだのは「妻が夫公認の彼氏を作る」ことでした。
妻に彼氏がいる状況で、2人はその後6年の夫婦生活を維持した末に「離婚」に踏み切ったのです。
そんな夫婦の初めから終わりまでをすべて描いたのが『夫公認彼氏ができました セックスレスにとことん向き合った夫婦の13年レポ』(KADOKAWA)。
今回は同書の原作者であるわかぴょんさんとみかさんに、離婚を決断した理由や家族の反応などについて、話を聞きました。
目次
セックスレスに13年間向き合った末、離婚へ
――今年お2人は離婚をされました。離婚してから関係性に変化はありましたか。
わかぴょん
特に変わらないよね。みかとの関係は死ぬまでずっと続くと思っているし、離婚してもその気持ちは変わらない。
離婚した理由もみかとの関係が悪くなったとかそういうことではなくて。みかと夫婦として試行錯誤しながら生きてきた中で、もう妻・夫という肩書きがなくても、ずっと家族としていられるという気持ちが出てきたんです。
みか
「夫公認彼氏がいる妻」という肩書きを卒業しようと思いました。もう役目は果たしたと。わかぴょんとは肩書きがあってもなくても、関係性は変わらないと思って。
それに私たち夫婦は「離婚」をそんなに重いことと捉えていないです。離婚したら家族関係は終了みたいな気持ちはなくて、次の新しい章へ突入するような感覚で。わかぴょんはこれからも私の人生の中にずっと登場すると思っています。実際に離婚届を出した時も、気持ちとしての変化は何もなかったです。
今でもなんだかんだ週に5日くらいは会っているよね。子どもたちは私の家とわかぴょんの家を行き来するし、たまにみんなで外食に行ったりする。
――ちなみに現在はみかさんにパートナーがいらっしゃるんでしょうか?
パートナーとの新しい生活
みか
そうです。パートナーがいます。今はわかぴょんの家の近くにアパートを借りて、そこに彼と一緒に暮らしています。子どもたちもよく遊びに来るよね。家が2つできたって喜んでいます。
わかぴょん
親権は僕が持っているので、基本的にはこっちの家にいますが、子どもたちはその日の気分で自由に行き来しています。
――子どもたちには、みかさんのパートナーやお2人の関係をどのように説明されているのでしょうか。
みか
ありのままだよね。「この人はママの大好きな人だよ」って彼のことを話しているし、離婚した時も「これからもお父さんとお母さんであることは変わらないし、2人への愛情も変わらないよ」って。
わかぴょん
子どもは素直なので、ありのまま受け取っていますね。みかの彼氏ともすごくいい関係で、僕抜きで遊びに出かけたりもしているよね(笑)。
――婚姻関係はないけど、家族としての形は以前とほとんど変わらないと。
わかぴょん
そうです。離婚したからといってマイナスの方向には一切進んでいないです。むしろより良い第2形態に進化したみたいな。100人いたら100通りの家族の形があるわけで。僕たちは今までしてきた選択を一切後悔していないです。
みか
そうですね。いわゆる一般的な家族像からはかけ離れているけど、私たちにとって特別なことは何もなくて、その時その時に一番ベストな道を歩んできました。その結果、今こうやって幸せに生きているので、これまでの選択に後悔はないですね。
――わかぴょんさんやみかさんの周りの方の反応はいかがでしょうか。
わかぴょん
私の両親はもう歳も歳なのでちゃんとは説明していません。
ただ弟にはみかに彼氏ができた時にそのことを伝えていました。でも「家族なのにそんなのおかしいよ」って大反対されて。疎遠になったわけではないけど、それ以来そのことについては一切話さなくなりました。
大反対していた弟からの意外な反応
わかぴょん
でも、僕たちの本が出版されてからたまたま会う機会があって、その時に弟から「マンガ読んだよ。こういうことだったんだね。少し理解できた気がするよ」って。歩み寄ってくれてすごく嬉しかったですね。
みか
私の母は最初は「何言ってるんだこの娘は」という感じだったんですが、最近は理解してくれたわけではないものの、受け入れてくれた感じはします。半ば諦めもあるのかもしれないけど(笑)。本は送りましたが、感想はまだ届いていません。
――著書の中で、みかさんやわかぴょんさんの13年の結婚生活がありのままに描かれています。結婚生活の全てをさらけ出すことに不安はありましたか。
わかぴょん
そうですね。マンガに描かれているのは僕たちの夫婦生活そのものなので、最初は不安でした。こういうことを発信するのはどうなのかなという気持ちもあって。
みか
日本はまだ自分の「性」についてオープンに話すのがタブーだったりするじゃないですか。このマンガでは私の「性」についての葛藤がありのままに描かれているので、どう思われるかという怖さはありましたね。
わかぴょん
僕もセックスに自信がないとか、妻を抱けない葛藤がありのまま描かれているので、恥ずかしさみたいなのもありました。
でも、よく「わかぴょん寛大だよね!」、「彼氏をOKにする感覚がネジはずれてる」という声をいただくんですが、全然そうじゃないんですよ。僕はむしろ結婚や家族は、こうあるべきという固定概念が強かったですし。そんな僕が13年間でどうしてここまで変わったのかというのは、マンガを読んでいただければわかるかと思います。
みか
私が経験してきたことをインタビューしてくれて、マンガとして描いてくださって、それが本という形になって。みんなで一つの作品を作るという経験がすごく面白かったです。マンガでは、私のこれまでの歴代の彼氏との話や、現在の暮らしについても描かれていますので、ぜひ読んでいただければと思います。
ネットの声
「記事を読んだ感想は、旦那さんはただ単に結婚してる立場が欲しいだけで、彼氏は責任を伴わない恋愛関係を楽しんでる?
旦那さんも彼氏も本当にこの方を愛してるとは思えない。それでも良いから男性2人に挟まれたいと言うなら利害は一致してるので個人の自由。
ただ、子供の前でこれはどうかなぁ。成人してからこういう関係なら良いですが、子供が小さい時からこういうのを見て育ってると少し同情します。似たような境遇で育ったので。」「子供達いるから、こう言う選択肢があったのかもね。普通に夫婦だけの生活なら、オサラバだったのでは?
うちも数年レスだけど…。
この記事読んで、もし 子供が居なかったら、絶対 離婚してるな!と思うね。
不思議とレスなってから、全く 主人に愛情がなくなった。この女性は、なんて言うのかな?孤独や精神的不安もなく、ご主人がいながら 彼氏をつくれたから、そう言う不安なく 今を満喫されてるんだと思う。ある意味 幸せな生き方であるけれど。
子供達が成人したら、離婚された旦那さんは解ると思うけど。子供達の繋がりがなくなれば、この繋がりはなくなると思う。」「漫画を読んでないので的外れかもしれないが、レスで苦しむ人たちってしたいけど断られる側は相手から求められないことでメンタル共に病んでいく印象が多かったから、相手変えてアリなのかと思うと不思議な気がする。
むしろ風俗で抜くだけの方が理解出来るかも。
旦那さんが理解できてるなら他人が口出すことでもないけど、3人ともこれでありって価値観の人が揃うのって普通のレス対策より難しそう。」
夫公認彼氏ができました セックスレスにとことん向き合った夫婦の13年レポ ハラユキ (著), みか (原著), わかぴょん (原著) KADOKAWA (2022/9/7) 1,320円
結婚1年目でセックスレス。婚外恋愛を選んだ夫婦の行く末は――!?
結婚1年目でセックスレスとなった夫婦が、性のズレに対して真剣に悩んでとことん向き合った末に選んだのは「妻が夫公認の彼氏を作る」ことだった。
妻に彼氏がいる状況で夫婦はその後6年の夫婦生活を維持した末に「離婚」に踏み切ったが、その因果関係はいかに――?
婚外恋愛を認め合うことにした2人の初めから終わりまでをすべて描く、衝撃の実話コミックエッセイ。
著者について
●ハラユキ:コミックエッセイスト。イラストレーター。著書に『週末プチ冒険はじめました』(KADOKAWA)、『ほしいのはつかれない家族』(講談社)、『オラ!スペイン旅ごはん』(イーストプレス)など。2年間のスペイン滞在をきっかけに、海外でも取材活動をスタート。特に夫婦の取材は多い。
●みか:好奇心旺盛な40代2児の母。既存の枠にとらわれず、女優、ライバー、ライターなど、興味の湧いたものには実際にチャレンジしていく行動派。ヒプノセラピストとしても活動中。
●わかぴょん:大蔵省、俳優、マネージャー、印刷会社の営業職を経て再び脱サラ。家族で自然遊びを紹介するYouTubeチャンネルと、妻のみかと共に現在のありままの夫婦関係を発信するYouTubeチャンネルを運営。
「いっておくが、とてつもなく面白い。セックスレス夫婦の破滅記。
(当人たちは幸せなので破滅ではないかもしれないが……)
まず、問題の根幹は旦那さんにある。
この人、潔癖症および発達系の障害を持っているのでは?と強く感じた。
セックスに強烈な忌避感を感じており、セックスを通じたコミュニケーショをとことん拒否。
これでは奥さんがどうかしてしまうのも無理はない。
そして、壊れかけている奥さんに、チャラ男が接近。普通ならここで不倫関係になるだけなのだが、なんと奥さんは旦那に対して事実上の重婚を求める。」「セックスレスやパートナーとのことで夜通し泣いたことがある人はもちろん、独身の人にもオススメ。
妻が「これが一生続くん?」と悩むくだりは同じ立場になったことのある人は共有必至でしょう。
結婚相手に「変わって欲しい」や他人のSNSを見てモヤモヤする等も、わかるわこる!と思いながら読みました。
結婚に代表される社会常識につまづいた時、幸せになるために考え王道ではない道を切り開いた先人がいるということ。それを知る事で後世に生きる人は勇気と知恵をもらえると思います。
自分の幸せのために社会があるのであって社会に合わせるために自分がいるのではないのですよね。私は後者パターンで生きてきて、はっと気づいたら人生半分くらいのところまで来てしまいました。
これからこの本を参考に(真似る訳ではなく)生活を模索していきます。
みか&わかぴょん夫妻、漫画家ハラユキさんに最大の感謝を。そして今後のご活躍を祈ります。この本を作って下さりありがとうございました。」「自分の心に素直に生きる事の大切さがわかる本。素直すぎるので周りはびっくりするけれど笑。」
「私も夫とのセックスレスに悩んでいましたが、とても希望が持てました!正直、私には「夫公認彼氏」は無理かもしれませんが、この夫婦のように相手と正直なコミュニケーションをとっていくことを諦めなければ、最終的にはお互いが幸せになれるのでは?!と思いました。
漫画としても面白いので、あっという間に読んでしまいましたが、何度も読み返しています。」
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