「あの桐島聡なのか」元公安幹部衝撃 逃亡半世紀、本人打ち明け
半世紀にわたる逃亡の実態は、果たして解明されるのでしょうか。
1974～75年に東京都内などで発生した「連続企業爆破事件」に関わったとして爆発物取締罰則違反の疑いで指名手配されていた桐島聡容疑者（70）とみられる男性が、神奈川県内の病院に入院していることが判明したのです。
本人と確認されれば、潜伏期間は警察庁による重要指名手配容疑者の中で最長になります。
情報を把握した警視庁公安部は本人の特定を急ぐとともに、逃走を支援した人物がいないか捜査を進めています。
目次
「えっ。あの桐島なのか」
かつて連続企業爆破事件の捜査に関わった公安部の元幹部は一報を聞き、衝撃を受けました。
捜査関係者によると、警視庁が情報を把握したのは1月25日。
男性は末期がんの治療中で病状は重く「俺は最後だから捕まえてくれ」と病院関係者に打ち明け、警視庁に伝わったというのです。
捜査員が25日中に本人と接触したところ、桐島容疑者であることを認めたということです。
公安部は急きょ体制を整えて情報収集に追われました。
26日には警視総監が交代する行事が庁内で開催されていましたが、通常ならば参加する一部の公安部幹部は欠席して捜査に当たりました。
社会を震撼させた連続企業爆破事件の皮切りとなる三菱重工業本社での事件が発生したのは74年8月30日。
白昼のオフィス街でした。
東京都千代田区の本社ビルで、玄関口に置かれた二つの爆発物が爆発したのです。
直前には爆破を予告する電話が入っていました。
【桐島聡容疑者を名乗る男が“危篤” ここ数日で容体悪化…末期がん患い偽名で入院】
公安の負け、逃げきったって感じは拭えない。
死ぬ前に実名を名乗っただけやもんね。
50年の逃亡生活はどんな感じだったんだろうか？
もう知る由もない?? pic.twitter.com/ThFSGWkqXX— ハワイ支部 Hawaii???????♂? (@TokyoNaoya) January 27, 2024
海外逃亡も視野に入れていた
約8カ月の間に8企業が狙われた事件。
捜査線上に浮かんだのは、反帝国主義や反植民地主義を掲げる「東アジア反日武装戦線」でした。
警視庁は75年から82年にかけ、武装戦線のメンバーや協力者計9人を逮捕。
容疑者は当時先鋭化していた過激派の活動家として表面化しておらず、学生や社会人として普通の生活を送りながら事件を起こしていたとみられることも世間に衝撃を与えました。
9人のうち、最も大きい被害が出た三菱重工ビル爆破事件に関わった2人は死刑が確定し、3人は懲役刑が確定。
1人は逮捕後に自殺しました。
残る3人は別の過激派「日本赤軍」が起こした大使館占拠事件（クアラルンプール事件）とハイジャック事件（ダッカ事件）に伴う超法規的措置で釈放されて出国し、日本赤軍に合流しています。
出国した3人の中のうち1人は海外で拘束され、帰国後に有期刑が確定しました。
佐々木規夫容疑者（75）と大道寺あや子容疑者（75）は現在も逃走を続けています。
桐島容疑者について、公安部は武装戦線の支援者のもとに現れていないかなど情報収集を続けました。
ただ、事件から半世紀近くが過ぎる中、集まる情報は乏しかったのです。
近年は「国内にいるかどうかも分からない」とこぼす捜査員もいました。
桐島聡の件は警察の完全敗北だな
病気で死ぬ直前で、逮捕拘束も出来ず裁判で罪を問う時間もないとわかってる上での自白だから、完全逃亡を完遂しもう何も出来ない警察公安部を呼び出して勝利宣言し煽っているようなもの
最後に紙の保険証がいかになりすまし放題か明らかにして去る有終の美でもある— ゆな先生 (@JapanTank) January 26, 2024
海外逃亡していた！？
元幹部は「本人のDNA型と照合する証拠物には古いものが多く、確認は慎重に進めなければならないだろう」と推測した上で、
「本人だとすれば、事件の経緯や逃亡生活の実態がどのように語られるのか、注目したい」と話しています。
桐島容疑者の指名手配対象事件ではないが、一連の事件で被害に遭った三菱重工は容疑者とみられる人物の所在が確認されたことについて、
毎日新聞の取材に「事実であれば弊社としましては、長い年月をかけて捜査されてきた関係者の皆様に深謝申し上げるとともに、法にのっとり適切に対応いただくことを希望します」とコメントしました。
入院先とみられる病院には26日夕、多くの報道陣が駆けつけ、テレビカメラで外観を撮影するなどしていました。
病院受付の担当者は「（桐島容疑者を名乗る人物については）何も分からない」と困惑した様子でした。
院内から出てきた女性はテレビカメラに驚いたような表情を見せた後で「事件のことは知らない」と足早に立ち去りました。
海外逃亡していたという話が有力になってきました。
最後は日本で…というのが虫のいい話でもありますね。
末期がんで残り少ない人生を、義憤にかられ若さゆえに犯してしまった罪と向き合い、その告白をすると決めた彼の、およそ50年にも及ぶ逃亡生活のつらさを思うとやるせなくなる。彼らこそが、当時の異常な社会の被害者であるとも言えるのではないか。
などという屁理屈にだまされないようにしましょう。
— あさひ (@z2yvo5HSCUwXmyf) January 26, 2024
ネットの声
「どうやって50年間も偽名で社会を生き抜いてきたのか本当に気になるところ。
この事件あった時はまだ生まれてないけど、よくこの容疑者の指名手配の顔写真や街でもネットでも見かけたけど、まさかまだ生きてて、しかも普通に日本国内の病院にいたのが驚き。
これは余命を悟っての最期の告白だったのだろうか。結局、末期がんの状態によっては治療が優先されてしまうんだろうし、自白しても何も刑罰を与えられないまま、罪を償わず事件に終末を迎えるっていうのが本当にもどかしい限りだ」「約50年もの間どうやって逃げ回り、どうやって生活していたのか？
偽名を名乗り入院していたとの事だが、保険証の偽装までしていたのか？
生活の支援していた人物は誰なのか？
末期のがんという事だが、余命が残り少ないから白状する気になったのか？
これから明らかになるのだろうが、とにかく疑問で分からない事だらけだ」「末期がんだということだし、年齢も年齢。
死刑に仮になったとしても、
執行前に死ぬのはほぼ間違いないだろう。容疑者は、今捕まったところで、
もう５０年近くもの間、
シャバで生活してきた訳だ。
もう逃げ切ったと言っても、いいぐらいだ。ある意味、世間が馬鹿にされたと言ってもいい。
腹が立つ。」
