「不幸な世界」もこの対話を読めば肯定的に生きられる――。
怒り、憎しみ、悲しみ……ネガティブな感情の整え方を、中世哲学の最高峰『神学大全』に学ぶ。
サントリー学芸賞受賞の俊英が、中世哲学の最高峰『神学大全』を、「対話形式」で徹底的にわかりやすく、現代日本の日常に甦らせます。
「感情をありのままに深く受けとめよ」――究極の幸福論。
怒り、悲しみ、憎しみ、恐れ、絶望……どんなネガティブな感情も、論理で丁寧に解きほぐすと、その根源には「愛」が見いだせる。不安で包まれているように思える世界も、理性の光を通して見ると、「善」が満ちあふれている。中世哲学の最高峰『神学大全』の「感情論」を、学生と教師の対話形式でわかりやすく解説し、自己と世界を共に肯定して生きる道を示す。
『世界は善に満ちている ―トマス・アクィナス哲学講義―』(山本芳久著)読了
読めば読むほど自身の自己形成に至る歪曲性が露になって自問する隙が無いわ笑
神学大全すべてを読む気にはならないが日本の八百万の神と存在証明を比較してみたいものだ— かずさ (@StrangeWorld_Zf) May 17, 2021
「中世のヨーロッパの巨人、聖トマス・アクィナスの凄さをあらためて味わっている。現代の我々は、もっと理性の使い方を知るべきだと実感している。著書にも指摘されているように、自己の思想、内面、感性を見つめ直すためにも、すぐれた指南書といえると思う。」
「トマス・アクィナスの『神学大全』第二部の一のうちの第22問~第48問の感情(または情念、つまりpassio)の部分の解説を中心とした対話形式のトマス・アクィナスの感情論入門である。」
「世界は欲求されうるもので満たされている。欲求されうるものとは、今の自分は欲していないが、将来欲する可能性があるもの。それに当てはまるのはこの世の全てのものである(ここまで言い切っていいか分かりませんが)。また、善とは自分が欲しているものであり、欲求されうるものは善になる可能性があるものである。そのように考えてみると、自分が思う以上にこの世界には善が満ち溢れているんだろうな、と自然に思えるようになる。」
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