世界は善に満ちている トマス・アクィナス哲学講義 山本芳久 (著) 新潮社 (2021/1/27)

「不幸な世界」もこの対話を読めば肯定的に生きられる――。

怒り、憎しみ、悲しみ……ネガティブな感情の整え方を、中世哲学の最高峰『神学大全』に学ぶ。

サントリー学芸賞受賞の俊英が、中世哲学の最高峰『神学大全』を、「対話形式」で徹底的にわかりやすく、現代日本の日常に甦らせます。

「感情をありのままに深く受けとめよ」――究極の幸福論。
怒り、悲しみ、憎しみ、恐れ、絶望……どんなネガティブな感情も、論理で丁寧に解きほぐすと、その根源には「愛」が見いだせる。不安で包まれているように思える世界も、理性の光を通して見ると、「善」が満ちあふれている。中世哲学の最高峰『神学大全』の「感情論」を、学生と教師の対話形式でわかりやすく解説し、自己と世界を共に肯定して生きる道を示す。

「中世のヨーロッパの巨人、聖トマス・アクィナスの凄さをあらためて味わっている。現代の我々は、もっと理性の使い方を知るべきだと実感している。著書にも指摘されているように、自己の思想、内面、感性を見つめ直すためにも、すぐれた指南書といえると思う。」

「トマス・アクィナスの『神学大全』第二部の一のうちの第22問~第48問の感情(または情念、つまりpassio)の部分の解説を中心とした対話形式のトマス・アクィナスの感情論入門である。」

「世界は欲求されうるもので満たされている。欲求されうるものとは、今の自分は欲していないが、将来欲する可能性があるもの。それに当てはまるのはこの世の全てのものである(ここまで言い切っていいか分かりませんが)。また、善とは自分が欲しているものであり、欲求されうるものは善になる可能性があるものである。そのように考えてみると、自分が思う以上にこの世界には善が満ち溢れているんだろうな、と自然に思えるようになる。」


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