ビッグスクーターならホンダのフォーサイトがベストだと思う

2000年を境にしてビッグスクーターブームが起こりました。

多くの250ccあるいは400cc、さらには400cc超のスクーターが世に出たのです。

交通事情にも対応するために、バイクのAT限定免許ができたのもこの頃です。

そのような中で、1980年代の前半から250ccのビッグスクーターをリリースしていたのがホンダです。

このあたりは、先見の明があったということでしょうか。

1980年代というとバイクブーム真っ盛りです。

その頃のビッグスクーターは数あるバイクの選択肢の一つ(それもマイナーで…)にすぎませんでした。

その頃世に出ていたのがフリーウェイやフュージョンですね。

フォーサイトはそれらに続くビッグスクーターとして1997年に登場しました。

邦訳するとまさに「先見の明(foresight)」だったのです。

2000年代はビッグスクーターブーム

フォーサイトの登場がビッグスクーターブームをけん引したわけではありません。

90年代からすでに売れ筋ではあったのですが、本格的にブームが訪れたのが2000年代になってからです。

ヤマハやスズキなど、ホンダ以外の国内メーカーがこぞってビッグスクーターを販売してきたのです。

あの硬派のカワサキですら、自社開発はしないまでもスズキからOEM供給をうけて販売していました。
※カワサキ・エプシロン…スズキのスカイウェイブと共通モデルです。

日本のビッグスクーターブームは海外にも飛び火して、「Maxi Scooter」なんて呼ばれていましたね。

フォーサイトは残念ながらビッグスクーターの中でもたくさん売れた部類のバイクではありませんでした。

歴史のあるフュージョンのほうが人気があったり、ヤマハのマジェスティやスズキのスカイウェイブの登場がビッグスクーターブームを巻き起こしたというのが定説です。

ビッグスクーターの中でも小振りな佇まいが、フォーサイトにとっては災いしたかもしれません。

それでも、フォーサイトを好む人も少なくなく、ブームの中で静かに売れていきました。

どんなバイクだった?

ホンダにとっては、95年に登場したヤマハ・マジェスティの対抗馬としてフォーサイトを出した形となりました。

フリーウェイやフュージョンといったビッグスクーターをすでに出していたホンダにとっては、勝負に出たといってもいいでしょう。

それまでと違って、フォーサイトにはシャープでスタイリッシュなフォルムが与えられました。

一見してスポーツバイクのようでもあり、実際にカウル形状は走行時の空力特性も考慮されたものだったのです。

前後連動のコンビブレーキの採用は、250ccスクーターとしては初めてのことでした。

ウインカーには(クルマのように)オートキャンセラー機構が与えられていたのも斬新でしたよ。

1999年には、軽二輪を対象とした平成10年排出ガス規制に適合させるとともに、リアブレーキもディスク化した「フォーサイトSE」を追加設定されます。

2003年からは、価格を引き下げたフォーサイトEXとしてラインナップ。

翌年モデルでグリップヒーターを標準装備したあと、生産が終了しました。

すでにホンダ250ccスクーターの主力モデルはフォルツァ(2000年)になっていたのです。

フォーサイトのスペック

フォーサイト(1997年モデル)

型式 MF04
全長 2070
全幅 735
全高 1410
シート高 725
乾燥重量 149
燃料タンク容量 12
タイヤサイズ 前:110/90-12 後:130/70-12
ブレーキ形式 ディスク/ドラム
エンジン 水冷4ストSOHC単気筒
排気量 249
最高出力 21ps/7,000rpm
最高トルク 2.4kg・m/5500rpm
変速機 無段
始動方式 セル

ビッグスクーターブームはヤマハのマジェスティの登場から…なんて言われています。

確かに一番の売れ筋でしたからね。

それでも、80年代からビッグスクーターを世に出していたホンダとしては、「うちのほうが先だから」ということで、97年に登場したバイクに「foresight=先見の明」と付けたのかな…なんて思っています。

ビッグスクーターの中でも小振りな部類に入ります。

そこが気に入っていたのですが、スカブやマジェスティ、そしてフォルツァと比べると、ビッグスクーターらしからぬ小ささで、ブームの中ではマイナーだったのは否めません。

それでも、250ccフルスケールの水冷OHCエンジンを搭載、ホールド性の高い大型段付きシートが特徴でした。

約90cmの長尺物も収納できる40リッター容量のシート下ラゲッジスペースなんかも何気に気に入っていましたね。

前後17インチのワイドチューブレースタイヤ、前後連動ディスクブレーキを組み合わせなど、フットワークも上々でした。

左ブレーキレバー根元に設けられたパーキングブレーキ、ハザードランプ、ウインカーオートキャンセラーなど、細かな装備類も必要にして十分な内容だったのです。

2年ぶりのモデルチェンジとなった2005年型では、5段階に温度調整が可能なグリップヒーターを標準装備されています。

オプションのアラームキット、イモビアラーム、ココセコムに対応したプレワイヤリングの装備によって盗難対策の幅も広がりました。

しかし、それを最後に生産終了になったのは、ビッグスクーターブームの中でも主役になれなかったフォーサイトの悲哀を感じるものでしたね。

みんなのインプレッション

「250CCクラスのスクーターがこんなにスンバラシイなんて、乗ってみて改めて思いました。ツーリングにいくのが楽しみでしょうがない!」

「 知りあいとか友人には、クラッチ付きバイクのほうがおもしろい、また、所詮スクーターじゃんっていわれたけど買って本当に満足してます。もう荷物がつめない普通のバイクには乗る気がしないです。いいねえ、250CCスクーター。」

「使ってみると実に便利。高速もスピードこそ出ないが、全然疲れないのが良い。」

「フリーウエイから乗り換えた感じは、マジンガ-Zからグレートマジンガ-に乗り換えたくらい感動した。本当に買って良かった。もっと早く買っていれば良かった。」

「駆動系はきちんと交換しましょう。あとオイルは1500kで換えましょう。フィルターはまめに換えると燃費がちがいます。ここらへんをキチンとやれば100000kは走りそうです。スクーターが死ぬときはだいたいクランク焼き付きですから、オイル管理はマメに。」

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