ホンダ・ノーティダックス(CY50)が登場したのは1973年のことでした。
当時、ダックスホンダシリーズの第4弾モデルとして発売されました。
先行のダックス(ST50/ST70)やマイティダックス(ST90)とは形状が異なっています。
どんなバイク?
ノーティダックスは、ダウンチューブを持つダイヤモンドフレームに、4スト単気筒49ccエンジンを直立で搭載する構成が特徴的でした。
カブ系エンジンの先行シリーズとは異なって、ノーティダックスは、CB50系エンジンを採用していましたよ。
オフロード風味であり、不整地でも安定した走行を行うための極太タイヤ(前後とも5.4-10)を履いています。
ミッションは4段変速で、燃料タンク容量は3.5リッターとST50の2.5リッターと比べて大きめだったのもユーザーにとっては嬉しかったことでしょう。
一度、1976年にマイナーチェンジを受けています。
そのときに、中低速域でのトルクアップをはかり、ギア比(二次減速比)も変更されました。
この際に、キーの差込口がタンク左下からハンドル中央部に移設されています。
大きなというか目立った変更はそれくらいで生産終了は1980年でした。
ノーティダックスのインプレッション
スポーティなCB系縦型エンジンを搭載していました。
なのでダックスではなくCBの亜流というか兄弟車と思う人もいましたね。
当時、友人が乗っていたので借りて乗っていました。
本当によく走るバイクでしたよ。
こじんまりしていましたが、モンキーやゴリラよりも乗り心地が良かったです。
また、加速もノーティダックスのほうが上でした。
ライデイングポジションも若干アメリカン風味だったので、モンキーやゴリラと比べても余裕がありましたよ。
このあたりはドングリの背比べみたいなものですが…。
ダックスシリーズとはいえ、新設計のフレームとシリーズとは異なるまったく新しい外観が特徴的なバイクでした。
スポーティな足周りを装備した「ノーティダックスホンダCY50」は、現在でも異色のダックスとして人気が高いモデルだと思います。
「ダックス良いバイクだったよな」「そうそうノーティダックス良かったよね」
なんて会話が今でも出てきますよ。
ノーティダックスのスペック
全長×全巾×全高(mm) | 1620×770×985 |
軸距(mm) | 1115 |
最低地上高(mm) | 150 |
車両重量(kg) | 80 |
燃費(Km/L) | 75(30Km/h) |
総排気量(cc) | 49 |
最高出力(PS/rpm) | 4.5/9,500(JIS) |
最大トルク(kg-m/rpm) | 0.35/8,000(JIS) |
最高速度(Km/h) | 65 |
燃料タンク容量(L) | 3.5 |
多くの人がイメージするダックスとはひと味違ったダックスです。
ダックスシリーズの中でも亜流といってもいい車種でしょう。
ダックスなら横型でしょ…というのではなく“縦型エンジン”を搭載していましたから。
ダックスシリーズは、モンキーやゴリラに次ぐ4ストミニの人気者でしたね。
一度90年代にダックスが復活していますが、やはりノーティダックスに愛着を感じてしまいます。
モンキーやゴリラが125ccで復活する現代…ダックスもそんな風にならないですかね。
それと、50ccのカテゴリーでは面白そうなバイクというのがなくなったのが寂しいです。
それにしても、当時高校生の友人たちはこぞって原付から中型までバイクを買ってましたね。
バイトで稼ぐにしてもたいしたお金じゃないし、家からの援助だったようですが…。
みんな金持ちだな…なんて思っていた時代です。
みんなのインプレッション
「眺めると若い頃の昔を思い起こさせてくれる。当時ホンダ原付はカブ、モンキー、ダックスが多かったが、CB50系のエンジンを積んでいて、よくわからない存在の気になるバイクだった。」
「今出してくれたら買うよ。さすがに今この旧車を買ってレストアする気力はない。。」
「修理が大変、ほとんど部品が出ない、あっても高すぎる。オークションで中古やポンコツを数台買って、合体させた。
原付はスクーターでスタートの世代の方には、遅い乗り物としか思えないでしょうね。」